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本当に大丈夫かなあ、と思いながら共謀罪関連法案を成立させてしまった方々の責任

与野党を問わず、この法律を成立させてしまった方々には相応の責任がある、ということを認識していただきたい。
国会議員の方々の方々の監視が行き届かないと、どんな乱暴なことが罷り通るかも分からないのが、警察の現場だ、ぐらいの感覚を持ち合わせておいていただきたい。

通常は、警察は頼りになる存在だが、警察の現場は職務熱心のあまり暴走したり、警察の組織防衛のために自分たちの不祥事隠しに走ってしまうことがある。

警察組織の中にも成績主義が蔓延っており、昇進のために点数稼ぎをするような警察官が現れないとも限らない。
検挙件数が低いと無能の烙印を押されかねない、という職場環境の中では、とにかく検挙実績を残そうとして、暴力団員に拳銃を渡し、これを警察に提出させて一件検挙したように報告するような事例も出てきているようであり、警察の現場を無条件に信用してしまうことはよくない。

交通取締まりの現場で警察官と口論したことがあるならある程度お分かりになるだろうが、警察から目を付けられたり、警察と真正面から対峙するようなことにでもなったら、実に危ないことになる。
警察官の身体に1ミリも触れてもいないのに、公務執行妨害だと脅かされて逮捕寸前まで行ったり、
あらぬ嫌疑を掛けられるようなこともある。

痴漢冤罪事件がしばしば発生するが、一旦警察官から痴漢と思われてしまうと、警察官の間違いを正すのは結構厄介だ。
警察官の予断や偏見は、そう簡単には正せない。

警察官が怪しい人間だと思えば、普通の一般人でも怪しいということになる。
変な連中と付き合っているな、変な連中と何かよからぬ相談をしているな、ということになると、とにかく怪しいから調べてみろ、ということになる。

変な連中かどうかは、実際に調べてみないと分からないから、単に風体がおかしい、目付きがおかしい、言動がおかしい、といった些細なことで、まずは怪しい人間のリスト入りをしてしまうかも知れない。

変な連中が何かよからぬ相談をしている、というのも、実際には調べてみなければ分からない。

いわゆる共謀罪関連法案は、277もの犯罪を計画したこと自体を処罰の対象とするものだから、何をもって計画したと認定するのか、ということが明確に定義されていないと、実に様々な態様のものが「計画」の中に入ってくることになる。
それこそ黙示の合意も計画の内、目配せも計画の内、などということになってしまえば、際限なく捜査の対象が拡がっていくことになる。

いや、テロ等準備罪はあくまで組織的犯罪集団の構成員やその周辺にいる組織的犯罪と密接な関係を有する者に限定されていますよ、などと言っても、組織的犯罪集団かどうか、組織的犯罪集団の構成員または組織的犯罪集団と密接な関係を有する者かどうかも実際には調べてみなければ分からない。

警察は犯罪の嫌疑があれば捜査する権限があり、一応の嫌疑があって捜査した結果、何等の犯罪も行っていないことが判明しても、その捜査自体は違法にならないという扱いだから、結局は警察の認定自体で捜査の対象が一般の、何も犯罪に関わっていない一般人にまで拡がっていく可能性は平定できない。

起訴権限を有する検察官は、改正された組織犯罪処罰法の構成要件のすべてを満たさなければ起訴しないだろうが、警察の捜査の段階ではまだそこまでのことは分からないのが通常である。
犯罪の構成要件を満たすかどうかは調べなければ、すなわち捜査を遂げなければ分からないのだが、捜査の端緒は実にささやかなところにある、というのが警察捜査の現場の実情だろう。

あいつは怪しい、という思い込みが、しばしばトンデモナイ冤罪事件を引き起こす。
素行不良だったり、過去に犯罪歴があったり、変な集会に参加したり、変な団体に所属したり、変なものを所持していたり、変なものを購入していたり・・・。

匿名の投書が捜査の端緒になったりすることもあるのだから、277の犯罪について計画の段階で処罰できるようになった、ということは、警察に大変な捜査権限が付与された、ということと同旨である。

警察の捜査をチェックする有効な仕組みを導入しないままに共謀罪関連法案を可決させた国会議員の皆さんの責任は実に重大だと言わざるを得ない。

どうも皆さん、こういうことに無頓着だ。
この法律のどこにどんな問題があるのか、まったく認識されていないようだ。

実に困った事態になっている、ということをとりあえずお伝えしておく。

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