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6月9日に「経済財政運営と改革の基本方針2017について」(骨太の方針)が閣議決定されました。

メディアにはあまり取り上げられなかったのですが、これに関する議論の中で「言うべきことは言う」自民党の行政改革推進本部が果たした役割があります。

今年の5月18日付けの私のブログに掲載した公債等残高対GDP比率の数字、ご覧になりましたでしょうか。

これはどういうことかというと、国の借金とGDPを比べた数字です。

国の借金が増えるよりも、GDPの成長の方が大きければ、この数字が小さくなります。

つまり、借金があっても、経済力が大きくなれば、相対的に借金が小さくなるから大丈夫でしょ、といいたいわけです。

もともと、2020年までにプライマリーバランスを黒字化することを安倍政権の目標としてきていますが、このままではその目標達成が厳しくなってきました。

財政再建に向けて、一層厳しく歳出の削減に取り組んだり、消費税のさらなる増税が必要になってきます。

そこで、歳出に手を付けなければならないプライマリーバランスの黒字化を先送りして、経済成長すれば達成できる公債等残高対GDP比率を小さくすることを目標にしたらどうかと「有識者!?」が言い出しました。

これまで内閣府は、2027年度までの公債等残高対GDP比率を出していました。

2025 169.6%
2026 168.4
2027 168.0

アベノミクスの成果で確実にこの数字が小さくなっていきますといいたいわけです。

しかし、この数字には問題が2つあります。一つは、その前提条件が成長率と物価上昇を高めに設定した極めて楽観的なものであること、そしてもう一つは2027年度までという短期の数字しかないこと。

しかし、何度言っても2027年度以降の数字を内閣府は出してきません。

そこで河野太郎率いる自民党の行政改革推進本部は、内閣府が試算した前提をそのまま延長して、2027年度以降の公債等残高対GDP比率をシンクタンクに計算してもらいました。

それが
2026 168.4
2027 168.0
2028 168.1
2029 168.6
2030 169.3
2031 170.2
2032 171.1
2033 172.1
2034 173.1
2035 174.0
2036 175.0
2037 175.9
2038 176.8
2039 177.7
2040 178.6
という本邦初公開の数字です。

つまり、内閣府が前提に使ったアベノミクスによる経済成長が実現したシナリオでも公債等残高対GDP比率は、2027年度が最小で、その後はむしろどんどん大きくなっていくことがわかりました。

つまり、経済を成長させれば歳出削減や増税せずにすむのだという一部の「有識者」が言っていることは根拠がないお花畑理論だということがはっきりしたのです。

6月9日に閣議決定された骨太の方針では、当初、「プライマリーバランスの黒字化」目標が消されるのではないかという観測もありましたが、はっきりと「2020年度までに黒字化する」ということが明記されました。

アベノミクスの一本目の矢、金融緩和についても行政改革推進本部は物を申しています。

今年の4月19日に、「日銀の金融政策についての論考」という文書を出すと同時に、官房長官にも申し入れをしましたが、金融緩和に関して、日銀は果たすべき説明責任を果たしていないということを強く申し上げました。

現在のような金融緩和を続けていくと、金融緩和をやめるときに、日銀が債務超過に陥るリスクがあり、それ自体がすぐに大きな問題を引き起こすわけではないかもしれないが、円の信認を考えたときに、そのリスクを日銀がどうとらえているかを市場に説明する責任があるとはっきり申し上げました。

それがきっかけとなり、日銀はそれまでの態度を改め、少しずつ説明を始めるようになってきました。しかし、まだまだ不十分ですので、第2弾の提言を準備しているところです。

テレビのワイドショーが取り上げる問題の陰に、国民生活を直撃しかねないような大きな案件がいくつもあります。

政治は、ボールのある所にみんなが集まる子供のサッカーのようになってはいけないと思っています。

メディアがなかなか報道しない問題でも、国民生活への影響の大きな案件について、行革推進本部はこれからも政府や日銀の耳の痛いことをはっきり申し上げてまいります。

追伸 日銀の出口の件に関しては、ブルームバーグやサンデー毎日などが取り上げてくれ始めるようになりました。

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