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韓国、K-popにも波及――青少年有害媒体の「検閲」化

 韓国で昨年施行された青少年有害媒体に関する法律。その選定基準が事実上「検閲」であるという疑問が提起されている。


 選定を担当しているのは女性家族部所管の青少年保護委員会。法の施行後、飲酒、喫煙または性的表現が含まれる媒体の未成年への販売が禁じられ、未成年のいる場で公演が行なわれた場合、最大一千万ウォン(約七一万円)の罰金が与えられるという。


 禁止の例として、「お酒を飲みながら泣き」や「氷より冷たいビール」などの台詞が未成年の飲酒を促す、また、英語の「be my girl tonight」などの言葉が性的なものを連想させる、などがある。今年だけで「一九禁」の扱いになった媒体数(表現数)は五〇〇件を超えている。


 異常な基準への反発に対し青少年保護委員会は、「一節くらいの歌詞だから指示通り変えればいい」とし、性的表現に関しては「tonightって異性と寝るという意味だと感じる」との立場をとっている。


 韓国では軍事政権時代、民主化運動を進めるという理由で多くの曲が禁止曲となった。青少年保護委員会は、軍事政権時代に禁止となった曲の中でも、飲酒や喫煙に関する文言があればすべて青少年有害媒体として扱う方針を採っており、韓国内で「軍事政権時代の検閲が復活した」との声も上がる。


 一方、韓国の中・高等学校の教科書で扱われている文学作品の中には飲酒に関する表現も多く含まれており、それとの整合性も指摘されている。


 また、日本国内で流行るK-pop(韓国のポップス)もこの法に抵触するとして、問題の俎上にあがっている。法が施行される前から『ワインの夜』という歌の音源録音にかかわっている関係者は「アーティストとして(歌詞を変えることは)受け入れることができない。残念ながら登録自体を諦めている。むしろ近年K-popブームのある日本は憲法上検閲がないと聞いているのでまずは日本で発売したい」と嘆いた。


(金成河・立教大学生、8月26日号)


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