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軍隊生活の強いストレスが原因か――増加する韓国軍内部のいじめ

 徴兵制のある韓国で、軍部隊内でのいじめや暴行が表面化し、社会問題となっている。韓国国防省は、軍部隊での自殺者が増えていることを公表。「一部の部隊は暴力で規律を保とうとしている」(同省)と指摘したが、軍の内部には暴行を容認する雰囲気が根強く、問題の解決は容易でないのが実情だ。


 いじめや暴行が問題視される大きなきっかけとなったのが、七月四日に韓国北西部の江華島にある海兵隊の監視所で発生した、一九歳の上等兵による銃乱射事件。この上等兵は、夜間勤務を終えて就寝中だった同僚兵士に向かっていきなり小銃を発射し、兵士四人が死亡、一人がけがをする惨事となった。


 上等兵は調べに対し、新人兵士が「(自分を)先輩扱いをしてくれなかった」などと不満を供述。ロッカーからは「自分が嫌だ。問題児だ」と書かれたメモも見つかった。また、上等兵の犯行を手助けしたとして二等兵が共謀の疑いで逮捕され、二人が「一緒に(部隊内の)暴力をなくそう」と話し合っていたことが判明。部隊内のいじめが事件の原因となった可能性が一気に高まった。


 国防省のまとめによると、今年三月までの二年間に、暴行によるとみられる外傷で治療を受けた海兵隊員は九四三人に達する。逮捕された二等兵は、上官に『聖書』を燃やされたり、ズボンの中に殺虫スプレーを吹き付けて火を付けられるなどのいじめを受けたと主張していた。


 二〇〇五年に六五人だった自殺者が昨年は八二人と増加傾向にある。海兵隊では乱射事件の直後に別々の部隊で、兵士二人の自殺とみられる遺体が発見された。軍隊生活の強いストレスが影響しているとみられ、同省は行動面などで「要注意」と分類される兵士が五%に上るとしている。


 韓国国防省は七月、軍部隊内での暴行などを禁止する「兵営生活行動綱領」を全部隊に通達。隊長などの指揮官以外は命令を出してはならず、いじめや暴行を行なった場合は処罰されるなど、法的拘束力を盛り込んだ。だが、軍内部では海兵隊を中心に厳しい上下関係や仲間意識を重んじる声が多く、実効性には疑問の声もある。


(北方農夫人・ジャーナリスト、8月26日号)


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