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- 2017年06月06日 18:12
IR推進会議が全く機能していない件について
NewsWeek日本版が、コラムにて我が国の統合型リゾート導入に関して非常にタイムリーかつ正しい現状認識に基づくコラムを掲載しております。以下NewsWeekより。
そりゃぁそうでしょう。これまで10余年にわたる長いIR推進の歴史の中で議連が各推進地域の意見を吸い上げながら積み上げて来た各種論議が、実施法の制定論議が始まった途端に180度引っ繰り返る形で進み始めているワケですから。現在までの実施法論議では、完全にIRの目的が「国際観光振興」にシフトしてしまって、これまで語られてきた地域経済の振興という概念が吹っ飛んでしまっている様相です。
一方、本記事を読んでいて唖然としたのは、IR推進本部の元で行われている会議体、IR推進会議の山内議長による以下のコメント。
各地から挙がってきている異論に対して、現在示されている形式が正しいものだと考えるのならば、その有用性を主張するのが有識者会議の仕事でありますし、逆にそこに何らかの問題があるのならば、それを指摘するのもまた有識者会議の仕事であります。「コメントはない」なぞというのは、会議体としての役割を放棄しているに等しいスタンスであり、その姿勢を疑わざるを得ない。
この会議体に関しては、その他、様々な話が漏れ聞こえてきているわけですが、実は挙がってくる政府案に対してただ右から左に追認するだけの「セレモニー機関」に成り下がっているというのが多くの関係者達の評価です。もはや会議が会議として成り立っていないという、非常にガッカリ有識者会議となっていると言って良いでしょう。今後の我が国のIR導入のあり方が危惧されます。
アングル:カジノ誘致、地方都市に危機感 政府指針で上がるハードルたまたまなのですが実は私自身、この2,3週の間に複数のIR誘致地域の方々にお呼び立てを頂いて講演会などを行ってきたわけですが、各地が口をそろえて現在、国側が提案をし始めている選定プロセスに対して不安、不平、不満を訴えている状況。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/business/2017/06/193578.php
カジノ解禁が観光の拡大や経済の活性化を後押しすると期待する地方都市が揺れている。日本のカジノを含む統合型リゾート(IR)設立に向け、政府が示したガイドラインが、大都市型の施設を優先するような条件を示したためだ。
来年以降にも見込まれる地域選定のプロセスで、地方都市は劣勢に立たされたと危機感を募らせている。
そりゃぁそうでしょう。これまで10余年にわたる長いIR推進の歴史の中で議連が各推進地域の意見を吸い上げながら積み上げて来た各種論議が、実施法の制定論議が始まった途端に180度引っ繰り返る形で進み始めているワケですから。現在までの実施法論議では、完全にIRの目的が「国際観光振興」にシフトしてしまって、これまで語られてきた地域経済の振興という概念が吹っ飛んでしまっている様相です。
一方、本記事を読んでいて唖然としたのは、IR推進本部の元で行われている会議体、IR推進会議の山内議長による以下のコメント。
政府のIR推進本部のもとで、IR実施法案を具体的に検討する「IR推進会議」の山内弘隆議長(一橋大学大学院商学研究科教授)は31日、地方都市からガイドラインについて反論が出ていることについて「われわれとして(それに)コメントはない」とのスタンスを示した。何なんでしょうか、このクソみたいなコメントは。山内議長が「われわれ」という主語を使っているところを見ると、IR推進会議の議長として委員を代表して発した発言であるのでしょうが、各分野の専門家の立場から意見を述べる為に集められた人間達が「YES」も「NO」もなく、事もあろうが「コメントはない」と。
各地から挙がってきている異論に対して、現在示されている形式が正しいものだと考えるのならば、その有用性を主張するのが有識者会議の仕事でありますし、逆にそこに何らかの問題があるのならば、それを指摘するのもまた有識者会議の仕事であります。「コメントはない」なぞというのは、会議体としての役割を放棄しているに等しいスタンスであり、その姿勢を疑わざるを得ない。
この会議体に関しては、その他、様々な話が漏れ聞こえてきているわけですが、実は挙がってくる政府案に対してただ右から左に追認するだけの「セレモニー機関」に成り下がっているというのが多くの関係者達の評価です。もはや会議が会議として成り立っていないという、非常にガッカリ有識者会議となっていると言って良いでしょう。今後の我が国のIR導入のあり方が危惧されます。



