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加計学園『問題』は本当に『問題』だろうか。(今回は長いです)

森友がしばらく落ち着いたと思ったら今度は加計学園。僕は若い頃、岡山県庁に2年ちょっとお世話になったことがあり、加計学園のいわば本拠地だったわけで、その頃から理事長ご自身は存じ上げないが学園としての存在はよく知っていた。

若い人の学ぶ場を県内に作りたいと言うのは多くの道県に共通の気持ち。

加計学園は大都会ではない所にもきちんと学生が呼び込めるような大学を作れる学校法人として、県政の支援をうまく引き出し、学校経営をしつつ若い人たちの定住につなげる、といういい関係を作っていた。

今回問題とされているのは、それまで長い間にわたって獣医学部の新設は認めないとされていたものを国家戦略特区として認めさせ、しかもそれを加計学園がやろうとしていた愛媛県今治市で特区を取って獣医学部の新設にこぎつけた、そしてその際に総理大臣から何らかの指示があったかどうか、と言うことが問題になっているように思える。

しかしながら、国家戦略特区と言うのはそもそも普通ならできないことができるようにすると言う制度だ。

他の地域でもできるのであれば戦略特区の意味はない。

いろんな事情で全国的な制度としては担当府省がやりたがらないことをまず試しにある場所でやってみる、

と言うことがこの特区制度の意味。だから国家戦略特区についての責任者は安倍晋三内閣総理大臣になっている。それぞれ所管の大臣にしておいたのでは物事が進まないからだ。

だから国家戦略特区について、責任者である内閣総理大臣がどのように考えるか、ということはとても大きい、と僕は思う。

ちょっと前まで保育士試験は年に1度しか行われてなかった。年に2度とか3度やってくれるとそのたびに保育士の資格を得る人が出てくる。待機児童の問題の解消にも役に立つのではないかと佐賀県知事時代に厚生労働省に提案したことが何度もあった。しかしながら厚生労働省からはダメと言われ続けた。

結局、NPO法人フローレンスの駒崎弘樹さんなどが努力され、神奈川県を始めとする国家戦略特区の地域だけと言うことでスタートした。

駒崎さんによれば、厚生労働省が年に1度しか保育士試験をしない理由は「試験会場を借りるのに大学が夏休みの期間中だと安く借りられるから」と言う事だったらしい。

今では保育士試験は全国的に年に2回になった。何の不自由もないと思う。

これが国家戦略特区ということの意味だ。誰かが強く規制緩和などを主張し、たとえ担当の役所が強く反対しても、それが国家戦略特区の会議で認められれば国家戦略特区という一部の地域に限って始められる、という仕組みなのだ。

今まで報道されたところだけを見ていれば、今回の件は国家戦略特区のあり方としてそんなに違和感はないような気がしている。

もちろん友達だからやる、知らない人だから断ると言うような行政のあり方はおかしい。

しかし、一般的にはメディアと言うのは役所側の主張に対して批判的な論調を持つことが多いが、今回の件についてだけは「文部科学省の主張が正しく、それが内閣府によって曲げられた」と言う流れで報道されているように思う。

ふるかわ 拝

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