- 2017年06月04日 11:55
パリ協定、アメリカの離脱表明に怒り
アメリカのトランプ大統領は、1日、パリ協定からの離脱を表明しました。
公約どおり「米国第一」と、自国の利益を最優先させるための、国際ルールからの離脱には、怒りを覚えます。
パリ協定は、京都議定書に代わる新しい地球温暖化対策の国際ルールで、2015年12月に採択、2016年11月に発効しました。
産業革命からの気温上昇を2度より十分低く抑えることが目標で、すべての国が削減目標を作り、目標達成義務はありませんが達成に向けた国内対策をとる必要があります。
トランプ氏は、パリ協定の仕組みでは、自分を支持した人が多い石炭、セメント産業などの生産量が落ちると主張し、国内産業や労働者の雇用を守るために、「離脱して再交渉する」と述べました。
また、途上国の温暖化対策として約束した国連の「緑の気候基金」への拠出金も即座に停止する、と明言しました。
このトランプ演説を受けて、ドイツ、フランス、イタリアの3ヶ国の首脳が、「再交渉はできない」と共同声明を発表したことは、当然だと思います。
一方、欧州連合(EU)と中国の首脳会談が、2日、ブリュッセルで行われ、パリ協定を全面的に履行することで合意しました。
オバマ前大統領の時に、パリ協定発効を主導したアメリカが抜けることで、中国とEUが温暖化対策を主導する動きが加速しつつある、と報じられています。
トランプ氏と仲良し?の安倍総理は、何も進言しないのか、日本の姿勢が国際的に発信されないことは、いかがなものかと思います。
世界第2位の排出国のアメリカが離脱することで、パリ協定の意義が大きく失われることを危惧します。
しかし、離脱は3年後にしかできず、実際に離脱できるのはさらに1年後で、次の大統領選後、ということに望みをもちます。
また、アメリカでもいくつもの企業が、温暖化防止に取り組むことを表明し、ニューヨーク、カリフォルニア、ワシントンの3州の知事が、連邦政府とは別に独自に対策に取り組むと発表していることは、心強いと思います。
以前にも、アメリカは2001年、ブッシュ大統領が、経済への悪影響を理由に、京都議定書からの離脱を表明しています。
温暖化対策は新たな雇用を生み、経済成長にも貢献することに、トランプ氏は気づかないのでしょうか。
温暖化対策推進の大きな流れは、逆戻りすることはないと思いますが、途上国が対策をとるための基金への拠出も即時停止するというトランプ政権のやり方が、悪い影響を与えることが心配です。
地球環境を守ることは、最近の異常気象を見ても、国際的な最重要課題のひとつであることは、間違いありません。
各国、各企業などが、取組を加速するように願っています。



