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政府保証はどこまで拡充されるか?

 今朝の日経新聞によると、経産省は中小企業向け緊急保証制度で新対象業種を発表したとのこと。

≪記事要旨≫
・鉄道や医療を追加、全業種の88%にあたる1118業種で利用できる。農林水産業や金融・保険業は引き続き対象外。
・政府系金融機関による設備投資向け貸付金利も引下げ。
・鉄道や航空運輸、医療・介護、放送など主に大企業が担う業種はこれまで制度対象外。地方ローカル線運行会社や開業医も保証を受けられるようにする。
・日本公庫や政投銀、商工中金による危機対応融資は金利0.5%引下げ。

 ↓

 公的与信だろうと民間与信だろうと、最終需要がなければ付与された信用は過剰なのものとなる。デフレ脱却シナリオとの連動が必要となる。公的与信とて、徒な焦げ付きを許容してはならず、そのためにも需要創造策が先ずありきとならなければならない。福祉施策ないし擬似福祉施策の難しさはここにもある。

 少なくとも、政府が経済運営主体であるならば、それは必須のことだ。公的与信枠の拡充は肯定的に捉えるべきだが、需要創出のための政策対応と共同歩調になっていると認識されていないことが、希望の兆しがないことの裏返しに感じられる。

 「政治とカネ」の問題で与党幹部の動向に過剰かつ異常な注目が集まっているが、それはそれとして、「経済とカネ」の問題に関する議論の方に寧ろ躍起になるべきである。まして、「社会とカネ」の問題は更に置き去りにされている感が強い。年金制度や医療・介護財政の話が盛り上がっているようには見えない。

 政府統計・民間統計のいずれにも、明るさは示されていない。このままだと、単に中小企業向け公的信用保証だけの範疇に留まらない『政府保証』が際限なく拡大されていく懸念がある。その保証先を、供給サイドではなく需要サイドに集中させる荒療治がそろそろ求められてくるような気がする。(与野党とも、次期マニフェスト策定はもうじき本格化するだろうし・・・。)

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