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NY市場サマリー(30日)

[30日 ロイター] - <為替> ドルが下落。株安やコモディティー価格下落、欧州政治情勢を巡る懸念などを背景に、安全通貨とされる円とスイスフランに逃避買いが入った。

ドル/円<JPY=>は一時2週間ぶり安値の110.67円を付けた。ドル/スイスフラン<CHF=>も2週間ぶりの低水準となる場面があり、終盤は0.4%安の0.9745フランだった。

ユーロは売りが先行。スペインと、ドイツのいくつかの地域の消費者物価が鈍化したことや、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が29日に大規模な景気刺激策がなお必要と発言したことが影響した。イタリアで秋に総選挙が実施されそうな政治情勢も、ユーロの下げ圧力として働いた。ただその後はドルが全般的に弱含んだため、終盤までに持ち直した。

ドルは過去2週間、トランプ政権が税制改革など市場が期待する政策を早期に実現できそうにないとの見方が広がり、軟調地合いとなっている。オッペンハイマー・ファンズのポートフォリオマネジャー、アレッシオ・デロンギス氏は「現段階でわれわれは、税制改革に関する有意義な進展は来年に持ち越され、改革が実現するとしてもその度合いが小さくなりそうだと考えている」と話した。

市場関係者によると、この日発表された米経済指標は強弱まちまちだったが、それでも米連邦準備理事会(FRB)の6月利上げ観測を後押しする内容だった。4月個人消費支出は前月比0.4%増と4カ月ぶりの大きな伸び。個人消費支出(PCE)物価指数の前月比上昇率は0.2%に改善した。

<債券> 国債利回りが低下。月末の調整買いが入ったほか、この日発表された米インフレ指標を受け、連邦準備理事会(FRB)は6月の連邦公開市場委員会(FOMC)以降、利上げを行わず、年内の利上げ回数は1回にとどまるとの見方が強まった。

4月の個人消費支出(PCE)価格指数は、食品・エネルギーを除いたコアベースの伸びが前年比1.5%と、前月の1.6%から鈍化した。一方、前月比では0.2%上昇し、前月の0.1%下落から持ち直した。同コア指数はFRBがインフレ指標として注目しており、2%の目標を掲げている。

パイパー・ジャフレー(シカゴ)の債券戦略部長、ジャスティン・フーゲンドーン氏は「基調インフレがFRBの目標に達していないどころか、頭打ちになっているのではないかと市場は認識している」と述べた。

3年債<US3YT=RR>から30年債<US30YT=RR>の利回りは約2週間ぶりの低水準となった。CMEグループのFEDウオッチによると、金利先物が織り込む6月の利上げ確率はこの日約89%。前週末は88%だった。

ブレイナードFRB理事はこの日、利上げはおそらく早期に行われる見通しとする一方、最近の軟調なインフレ指標が継続するようであれば、FRBは利上げを遅らせることが望ましいとした上で、過去数カ月間でインフレが2%に向かう動きがみられないことが最も懸念されるとの考えを示した。

<株式> S&P総合500種が反落するなど下落して取引を終えた。エネルギーや金融といったセクターが値下がりし、全体水準を押し下げた。一方でIT株は堅調だった。

原油価格が下落し、米原油先物<CLc1>は引き続き1バレル=50ドルの節目を下回った。石油輸出国機構(OPEC)などによる減産が、世界的な在庫過剰を解消するには不十分な可能性が意識された。

S&Pエネルギー株指数<.SPNY>は1.3%低下。米石油大手、エクソンモービル<XOM.N>は0.6%安だった。

S&P金融株指数<.spsy>は0.8%安。米銀行大手JPモルガン・チェース<JPM.N>は1.7%、バンク・オブ・アメリカ<BAC.N>は1.4%それぞれ値下がりした。

グローバル・マーケッツ・アドバイザリー・グループのシニア市場ストラテジスト、ピーター・ケニー氏は「市場は地政学リスクや純粋な政治的リスクに敏感だが、経済や企業収益の点で言えば、現状は悪くない」と指摘。ただ、市場には株や国債をがむしゃらに買い急ぐ動きはないとも付け加えた。

情報技術株指数<.SPLRCT>は0.3%高。米アップル<AAPL.O>やマイクロソフト<MSFT.O>が値上がりした。

米アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>は0.1%高の996.70ドル。一時は1000ドルを超えた。グーグル親会社の米アルファベット<GOOGL.O>のクラスA株も0.3%高で、最高値を更新する場面があった。

<金先物> 反落。前週末に約1カ月ぶりの高値を付けた反動から調整的な売りが出た。テクニカル要因から早朝には一時1261.80ドルまで下落。ドルが徐々に対ユーロで軟化したため割高感は次第に後退したものの、買い戻しは限定的で上値は重い展開だった。

<米原油先物> 反落。ベーカー・ヒューズが前週末発表した最新週の国内掘削リグ稼働数は19週連続で増加した。これを受けて、米国内での増産が石油輸出国機構(OPEC)主導の協調減産効果を相殺するのではないかとの懸念が広がり、早朝から軟調に推移した。外国為替市場でドルが徐々に対ユーロで売られたことを受けた割安感から買い戻しが入り、昼すぎには下げ幅を大きく縮小した。

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