記事
- 2017年05月30日 11:10
世界に警告を発したメルケル首相のつぶやき
ドイツ メルケル首相が一連の重要会議を終え、自党CDUのキャンペーンで大ジョッキのビールを片手に「第二次大戦後に築かれてきた米欧の信頼関係について、『ある程度終わった』」と発言(ブルームバーグ)し、このニュースが世界を駆け巡りました。グローバル化の行き詰まりを感じさせないわけにはいきません。
「われわれが他者を全面的に頼りにできる時代は、ある程度終わった。私は過去数日間でそれを感じた。われわれ欧州人は、まさに自分たちの手で運命に対処しなければならない (We Europeans must really take our destiny into our own hands.) 」と発言したのはNATOやG7でトランプ大統領と席を共にしたうえでの感想であります。トランプ氏が何かにつけて「反対」「離脱」「不公平」という不満に嫌気がさしたとも言えるでしょう。
メルケル首相はアメリカだけではなく、英国のEU離脱という問題も身近に抱えます。ロシアとの関係も常に緊張感が漂います。フランスの新しい大統領はドイツになびきそうな感じですが、世の中、明日のことも分かりません。
東アジアに目を向ければもっと明白で日本、韓国、北朝鮮、中国の立場は見事にバラバラ。協調できないからこそ北朝鮮は弾道ミサイルをポンポン飛ばすのでしょう。
日経ビジネスにグローバリズム専門家の水野和夫教授のインタビュー記事が掲載されています。「閉じる時代」になった背景に「資本主義が限界を迎えつつあることだ。資本主義はモノやサービスが足りないのが前提。しかし、例えば、日本ではコンビニでも新幹線も十分だし、住宅も空き家が出るほど足りている。廃棄される食品ロスも大量に発生している」としています。特定企業のパワーが大きくなりすぎ、グローバリズムによる弊害が目立ってきたことも指摘しています。
総需要が足りない、あるいは需給バランスが悪いという長年指摘されている課題とは資本主義が行き詰まることに結びつくのでしょうか?資本のチカラや企業買収で巨大企業が生まれ、「世界企業寡占状態」を通じていびつな社会を生み出したということでしょうか?
これが故に一般社会で「グローバルはもういい」という拒絶反応を示し始めているとすれば世の中の流れはメルケル首相の指摘するように「自分たちで自分たちの運命に対処」しなくてはいけないでしょう。
私は7-8年前にこのブログで世界はブロック経済に戻るのではないか、と申し上げたことがあります。当時、ほとんど反応はなかったと思います。
ブロック経済とは1929年に英国のマクドナルド内閣がそのきっかけを作った自国経済の保護主義であり、当時の世界大恐慌と重なり瞬く間に世界に伝播した悪名高き経済経験です。
そしてそのブロック化が出来る国とできない国は植民地を持っていたかどうかが分かれ目でした。持てない国だったドイツ、日本、イタリアがファシズムから第二次世界大戦に突入したのはご存知の通りです。もちろん、大戦がブロック経済故に引き起こされたとは申し上げませんが、その理由の一つではあります。
トランプ大統領の政策が英国のマクドナルド元首相のような引き金を引かねば良いと思いますが、歴史は英米に振り回されて来たことだけは忘れてはいけないのでしょう。そういえば安倍首相が憲法改正に意欲を燃やすその背景もこのあたりに一つの理由があるのかもしれません。
メルケル首相の飲んだビールはさぞかし苦い味だったのではないかと思います。氏の秋に向けての総選挙の方針どのような影響があるかわかりませんが、数億人以上の人口と資源と相当の経済規模が発言力と影響力の源泉だとしたら大陸欧州はEUを維持せざるを得ない帰着点には変化がない気も致します。
では今日はこのぐらいで。
「われわれが他者を全面的に頼りにできる時代は、ある程度終わった。私は過去数日間でそれを感じた。われわれ欧州人は、まさに自分たちの手で運命に対処しなければならない (We Europeans must really take our destiny into our own hands.) 」と発言したのはNATOやG7でトランプ大統領と席を共にしたうえでの感想であります。トランプ氏が何かにつけて「反対」「離脱」「不公平」という不満に嫌気がさしたとも言えるでしょう。
メルケル首相はアメリカだけではなく、英国のEU離脱という問題も身近に抱えます。ロシアとの関係も常に緊張感が漂います。フランスの新しい大統領はドイツになびきそうな感じですが、世の中、明日のことも分かりません。
東アジアに目を向ければもっと明白で日本、韓国、北朝鮮、中国の立場は見事にバラバラ。協調できないからこそ北朝鮮は弾道ミサイルをポンポン飛ばすのでしょう。
日経ビジネスにグローバリズム専門家の水野和夫教授のインタビュー記事が掲載されています。「閉じる時代」になった背景に「資本主義が限界を迎えつつあることだ。資本主義はモノやサービスが足りないのが前提。しかし、例えば、日本ではコンビニでも新幹線も十分だし、住宅も空き家が出るほど足りている。廃棄される食品ロスも大量に発生している」としています。特定企業のパワーが大きくなりすぎ、グローバリズムによる弊害が目立ってきたことも指摘しています。
総需要が足りない、あるいは需給バランスが悪いという長年指摘されている課題とは資本主義が行き詰まることに結びつくのでしょうか?資本のチカラや企業買収で巨大企業が生まれ、「世界企業寡占状態」を通じていびつな社会を生み出したということでしょうか?
これが故に一般社会で「グローバルはもういい」という拒絶反応を示し始めているとすれば世の中の流れはメルケル首相の指摘するように「自分たちで自分たちの運命に対処」しなくてはいけないでしょう。
私は7-8年前にこのブログで世界はブロック経済に戻るのではないか、と申し上げたことがあります。当時、ほとんど反応はなかったと思います。
ブロック経済とは1929年に英国のマクドナルド内閣がそのきっかけを作った自国経済の保護主義であり、当時の世界大恐慌と重なり瞬く間に世界に伝播した悪名高き経済経験です。
そしてそのブロック化が出来る国とできない国は植民地を持っていたかどうかが分かれ目でした。持てない国だったドイツ、日本、イタリアがファシズムから第二次世界大戦に突入したのはご存知の通りです。もちろん、大戦がブロック経済故に引き起こされたとは申し上げませんが、その理由の一つではあります。
トランプ大統領の政策が英国のマクドナルド元首相のような引き金を引かねば良いと思いますが、歴史は英米に振り回されて来たことだけは忘れてはいけないのでしょう。そういえば安倍首相が憲法改正に意欲を燃やすその背景もこのあたりに一つの理由があるのかもしれません。
メルケル首相の飲んだビールはさぞかし苦い味だったのではないかと思います。氏の秋に向けての総選挙の方針どのような影響があるかわかりませんが、数億人以上の人口と資源と相当の経済規模が発言力と影響力の源泉だとしたら大陸欧州はEUを維持せざるを得ない帰着点には変化がない気も致します。
では今日はこのぐらいで。



