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焦点:APEC、共同声明見送り 「保護主義」巡り米と対立

[ハノイ 21日 ロイター] - ベトナムの首都ハノイで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合は、米国と他の20カ国の保護主義に関する意見対立が浮き彫りとなり、共同でまとめる閣僚声明の採択が見送られた。就任後初の国際舞台に臨んだライトハイザー米通商代表部(USTR)代表としては、トランプ政権が打ち出している「公正な貿易」という土俵に他国を引っ張り込むことができなかった。

ロイターが入手した閣僚声明案の論点を記した文書によると、米政府は「保護主義の潮流が世界経済の回復と経済統合の過程に重大な影響を及ぼしかねない」との言い回しを挿入することに反対。むしろ「貿易不均衡につながる不公正な貿易」があると言及することや、「自由かつ公正な」貿易を保証するためにいくつかの障壁を取り除くべきだとの要求を盛り込みたい意向を示した。

結局、閣僚声明はまとまらずに議長声明のみが発表され、意見が一致しなかったことが特記された。もっとも議長声明は、米国が求めた当初閣僚声明案の変更をほとんど無視しており、「あらゆる形の保護主義と対抗する」とうたっている。

こうした文書採択を巡る駆け引きは、先進7カ国(G7)や20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議でも似たような展開が見られた。

交渉に参加したある当局者は「米国は『保護主義』という言葉を声明に入れるのを嫌ったが、他の20カ国が盛り込むことを希望した」と打ち明け、米国側は「多国間」貿易システムを「国際間」と置き換えることを望んだと付け加えた。

ライトハイザー氏は、声明文を巡る意見対立について質問を受けると、米国の自由かつ公正な貿易に向けた取り組みが保護主義と混同されていると主張。「これは不幸な事態だ。われわれは自由な貿易、公正な貿易、世界全体で市場の効率性が高まるシステムを希望している」と語った。

(A. Ananthalakshmi、My Pham記者)

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