- 2017年05月16日 09:15
外資系企業で生き残るための英語法 職場は英語のお手本の宝庫だ
1/2■職場はビジネス英語のお手本の宝庫だ!
英語の教材として一番おすすめなのは、仕事の現場で使われている英語を使うことです。
大学を出たての新入社員が社会人としての言葉遣いに戸惑うように、英語でも、ビジネスパーソンにはビジネスパーソンとしての英語表現があります。
画像を見る私もオックスフォード大学大学院を卒業後に就職した会社でまず叱られたのは、「電子メールの文章がだらだら長い。ビジネスメールは研究論文ではない」ということでした。
アカデミックな論文を書ける英語力はありましたが、ビジネスの英語ではなかったのです。
「ビジネスで使う英語ってどんな表現なのだろうか?」と悩みました。
とりあえずは周囲の人の真似をするしかない。そこで毎日、毎日、大量に送信される英文メールをチェックしました。
中にはだらだら書いている人もいて、「これは真似してはいけない例だな」と判断し、簡潔に論理的に、箇条書きで構造をまとめた電子メールを書く人を選んで、お手本としました。
最初は「写経」です。お手本の英文を一言一句真似して書き写しました。そうすると、簡潔な英文のフォーマットがだんだん身体に入ってくるのです。
まずは「お手本」の英文をもとにしたテンプレートを作って、個別な内容だけ入れ替えて書くようにしました。日程調整のメール、お願いをする際のメール、説明をする際のメールなど、テンプレートのバリエーションをいくつかそろえると、ゼロから自分で書くわけではないので業務も支障なく進めることができました。
その後、少しずつ自分らしい表現にカスタマイズして、インストール(パソコンにソフトウェアを入れて使用可能な状態にするように、自分自身に新しい情報を流し入れること)を終了しました。ビジネスでの電子メールはひと通り書けるようになりました。
このように英語を使っているオフィスには、ビジネスで使う英語のお手本がたくさんあります。
電子メールだけではなく、部署内で配られる英文資料などもすべてお手本。英語のできる日本人社員や海外のカウンターパートも貴重なお手本です。レポートの書き方、会議や打ち合わせでの発言の仕方、提案の仕方、反対意見の言い方など、参考になる表現を見つけたらどんどんインストールしましょう。
とにかく実際に仕事の現場で使われているという点が重要です。いま必要な英語表現、仕事で求められている英語表現だからです。どんな状況で発言しているのか文脈もわかるので、真似しやすい。
上司、同僚、海外のカウンターパートのメンバーの英語に耳をすまして、そこからお手本を見つけてはどんどん学んでいきましょう。
■転職後は「インサイダーの英語」に変える
すでにビジネス英語ができる人も、転職して新しい職場に移ったら、その職場で使われている英語にカスタマイズする必要があります。
業界や会社によって、話されたり、メールで書かれたりする表現には違いがあるからです。その会社のカルチャー、家風といってもいいでしょう。
新しい環境に移ったら、そこにふさわしい英語にバージョン変更する。それは新しい環境に一日も早く溶け込んで、高いパフォーマンスを発揮するために、大切なことです。
これまでいくつかの会社で働いてきましたが、会計事務所、金融、コンサルティングファーム、事業会社と業界が異なると、そこで使われている英語表現も微妙に違うのです。
電子メールの書き方も、かなり異なります。たとえば、一つの文の長さと一行の長さに関して、外資系会計ファームは一文が長く、横にも長いものが好まれました。
外資系コンサルティングファームでは文面も箇条書きで書いて、余計なことは書かないのがよしとされました。
ところが外資系事業会社だと、一行の長さは10センチ程度にして、行替えを頻繁に入れることを求められたのです。印刷した場合、内容が一ページ以内におさまるのが望ましいとされました。
文面についても、物事の依頼や〆切りの確認の時は、「お忙しい中、申しわけないですが、これとこれをやってください」という感じで、少し感情を込めたほうがいい。
外資系企業のメールは、「短く、簡潔に」と一般には思われています。そして確かに日本の会社でやりとりされるメールに比べたら、どこも短いと思いますが、それでも会社によって「お作法」はかなり違います。
事業会社で働き始めて最初に書いたメールですが、上司から「言っていることは正しいし、ロジックも合っているけど、第三者っぽい」と言われて、なるほどと納得しました。
「あなたも社内の人なのだから、読んだ人の気持ちなどを考えた内部の人らしい英語にしないとダメだ」とその人からはアドバイスをいただきました。
英文として正しくても、それでよいというわけではないのです。ビジネス英語は第一に「働いているところで使われている英語」なので、社内の英語つまり、「インサイダーの英語」を身につけて使っていくことが大事です。
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