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教師認定! 親が任せていい教師ヤバい教師

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■子どもに「何で忘れ物をしたのか?」と問う教師は……

その点、「いい加減」教師は、子どもを追い詰めません。

たとえば、忘れ物をしたとします。「何で忘れたの!」と厳しく追及するのは、無駄です。忘れたものは忘れたから忘れたのです。子どもがこの文言をそのまま親に伝えると、9割方キレられることがあろうことが予想できますので、何とか違う理由を作ります。

「昨日は習い事で」とか「お母さんが」とか。これに対する親の返答は決まっています。「言い訳をしないの!」です。「Why?」と問われたので「Because……」と理由を述べたのですが、当然キレられます。双方が不幸です。

そもそも、何がいけなかったのか。

「何で忘れたの!」のくだりです。「何で」は、どうでもいいのです。そこを「いい加減」の教師は、流します。「不都合が起きたから、どうするか」を優先します。または、一通り今後のことを含めた対策を決めた後に、最後に付け加え程度に聞きます。

「で、何で忘れたの?」。言い分も一応聞いてあげると子どもの心が休まるかな、という程度の認識です。この場合、聞いているようで、聞いてないかもしれません。言い訳をあんまり真正面で受け止めて聞くと、腹が立つと知っているからです。その意味でも、実に「いい加減」な聞き方です。

いい加減な教師の何がスゴいのか?

「いい加減」教師は、どうでもいいことをどうでもいいと流しています。

「どうでもいい」ことの基準は、人によって違うのですが、場と状況に応じてのこの基準設定がうまいかどうかが評価の分かれ目です(誤解なきよう申し上げると、忘れ物をなくしていくこと自体は、大切なことです。あくまで対応の仕方について述べています)。その代わり、大事なことには思いきり力を入れます。

たとえば、勉強がわからずに困っている子どものことを真剣に考えて対策をとります。
たとえば、情緒が不安定だったり、じっとしていられない子どもだったりと、特別な支援が必要な子どもへの適切な対応を学んでいます。

たとえば、いじめには即対応します。たとえば、子どもの悩みや願いをキャッチするのに敏感です。たとえば、礼儀や思いやりなど、人として大切なことには人一倍厳しいです。

「いい加減」教師は、「全力・熱血教師」というよりは、わが子にとっての「力の入れどころがいい」教師と言えます。

■減点主義の父兄が、教師を潰すのか?

【いい教師の特徴その4:実は「いい教師」も「悪い教師」も親が育てている】

繰り返し申し上げますが、いい教師と悪い教師というのは存在しません。ただ、「わが子にとって」どちらになるかです。

実は、どちらになるかは、「親が育てている」という面があります。

教師は、基本的に真面目です。業務は毎年雪だるま式に増え、子ども対応だけでなく親対応も困難をきわめ、精神疾患にかかる割合ナンバーワンが教師というデータが出ているこの時代に、わざわざ「教師になろう」と志す若者を想像してください。不真面目で不誠実な人が、なると思いますか?

それでも「悪い教師」というように見えてしまう理由は、何なのでしょう。

それが実は、先に挙げた「見方」なのです。特に、若手教師を潰してしまう親は、悪いところを探して指摘する傾向があります。これは私を含め複数の教師の共通した認識です。一方、若手教師を育てる親は、いいところを探して連絡帳や言葉で伝えているのです。

つまり、若手であっても、一人の人間として「尊敬」しているのです。私は幸いにも、初任校から後者の親御さんたちが圧倒的多数でした。そこで育ててもらったため、下手くそで生意気でも潰れずにここまでこられました。

親自身が、最高の教師・最低の教師を作る

いい親は、何でもかっちり自分の基準に当てはめようとしない「いい加減さ」があります。授業のうまさとか、宿題の出し方とか、あまり重要でないことにこだわりません(教師の授業のうまさはもちろん大切ですが、若手がベテランよりうまくないのは3秒考えればわかる話です。逆じゃ困ります)。

つまり、すべては親次第。

未来の日本をつくる子どもを育てる教師を、親であるあなたが育てている。ある意味、親が未来の日本をつくっているともいえます。「いい・悪い」と決めつける前に、「いいところ」を見て「尊敬」もしつつ「いい加減」に、目の前の担任の先生を見てあげて欲しいというのが、現場からの切実な願いです。

その「共に育てる」という視点が、ひいては子どもの望ましい成長につながると私は確信しています。

(国立大学教育学部付属小学校教諭 松尾 英明)

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