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イタリアの問題が解決したと思うのは早計

イタリアのベルルスコーニ首相が退き、新首相に元欧州委員会の委員を務めたマリオ・モンティが就任したことでイタリアの2012年予算はスピード承認されました。

しかしこれでイタリアの問題が解決したと思うのは早計です。

なぜならこれでイタリア政府の巨額の債務(2.6兆ドル)の返済のメドがついたわけではないからです。

イタリアの借金返済能力に対する市場の不信感を払しょくするためには経済成長を加速する必要があります。

イタリアのGDP成長率は慢性的に低迷してきました。

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これを構造的に根本から改善してやることが必要なのです。

しかしイタリアにとって経済の構造改革は並大抵の努力ではないと思います。

その理由はイタリアの雇用法は硬直的であり、許可申請などのお役所が絡む業務は遅いし煩雑だし非効率だからです。

これらの事はぼんやりしていると間接費が雪だるま式に増えるリスクがあることを示唆しています。

雇用法の関係で不況のときに臨機応変に低コスト体質へと贅肉を削ぎ落すことが困難ですから、イタリア企業は敢えて好況時にも事業を拡大しないのです。

その結果、イタリアの産業界では零細で家族経営的な企業が「守り型」の経営に終始する経営風土が定着しているとウォールストリート・ジャーナルは指摘しています。

下のグラフに見られるようにスケールに乏しく、グローバルに市場を開拓できない零細企業ばかりが増えてしまっているのです。
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イタリアの中小企業が新しい従業員を採用するときは「家族の一員として招き入れるのと同じ」であり、そこではコネや姻戚関係が重要な役割を果たします。

言い換えれば優秀な学生でもコネがなければ就職が難しいわけです。

また企業も冒険をせず、昔ながらの得意分野で職人芸的なスキルを売り物にする経営に終始するので、おのずとラグジャリー・グッズや工芸品的な商売に偏りがちです。

10年とか20年という単位で経済の構造変革を行う必要が出る理由がこれでおわかり頂けるかと思います。

その一方でEUにより欧州の労働市場は流動化しています。だから「母国の産業が変わらないのなら、私が国を出てゆこう」というカタチで優秀な労働力ほどノマド化してしまうわけです。

イタリアやギリシャにのしかかった経済成長に対するプレッシャーを緩和するためには、それではどうすればよいのでしょうか?

いますぐにでも欧州中央銀行にできることはどんどん利下げすることです。

幸い、ECBはこれまで堅めの金利政策を敷いてきました。量的緩和政策なども申し訳程度しかやっていません。アグレッシブにユーロ安に導くこと、、、これこそが危機回避のために真っ先にマリオ・ドラギ総裁がやらなければいけない事なのです。

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