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護憲か改憲かではなく、憲法改正の中身の議論へ

憲法記念日、総理は、読売新聞で憲法改正を打ち出した。朝刊のインタビューは熟読した。

国会で一定の目標を設けて議論することには賛成だ。2020年というのは一つの節目だろう。ただ、総理には発議する内容や期限を決める権限はない。

それを押さえた上で総理のインタビューを読むと、自衛隊、教育、緊急事態の国政選挙の延長の話が出てくる。それぞれについてコメントする。

緊急事態の選挙の延長は自民党改憲案の緊急事態条項を読んで危機感を覚えて私が言い出したものだ。議論を進め、合意を目指したい。

教育については、70年前は小学校と中学校のみだった無償化の範囲を幼稚園・保育園から高校までに拡大し、大学・専門学校についてもすべての国民に学ぶ機会を提供するべきだ。シルバー民主主義の時代だからこそ、優先的に予算を配分するには国民合意が必要だ。そのために、憲法26条の改正を大いに議論すべきだ。

悩ましいのは自衛隊だ。自衛隊については、「違憲かも知れないが命張れは無責任」との総理のコメントには、一理ある。9条2項までを維持して自衛隊を明記するというのも、これまでの自民党と総理のアプローチからすると柔軟だ。私も、いつかは憲法に書かなければならないと考えている。

ただ、9条は戦後の日本国民の平和への祈りがこもった条文だ。加憲だとしても、国論を二分することになるだろうし、結果として、国民を分断する可能性が高い。私はそのことを危惧する。北朝鮮の問題が深刻になっている今だからこそやるべきか、それとも今は安全保障の現実対応を優先して改正を見送るべきか。これまで私は後者の立場に立ってきたが、国民はどう判断するだろうか。

私が中央公論で提案した中で言うと、地方自治について、総理は言及しなかった。これからの憲法論議の中で、かつて明治憲法制定時や自由民権運動の時に見られたように、知事や市長など、地方から8章の改正を求める声が上がるのを期待したい。

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