記事
  • ヒロ
  • 2011年11月11日 10:00

恐怖指数

恐怖指数(Volatility Index )というものがあります。市場が投資環境に対してどれぐらい恐怖心を抱いているかという浮つき具合(触れ幅)を数値化したものでシカゴのオプション取引所が発表しており、北米市場では日常的に参照されております。

例えば98年のアジア通貨危機の時は恐怖指数は38でしたが、世界金融恐慌の際には89まで上がっています。この恐怖指数、大体、30が一つの目安とされ、それを上回れば市場はある事象に怯えて、そのニュースに一喜一憂する非常に不安定な状況に陥る、と考えても良いでしょう。

今年一年を見れば8月以降のギリシャ問題が表面化するまではほとんど30以下。今もイタリア問題はありますが、指数そのものは下向き、つまり、とりあえず安静化しつつある状態です。

例えば今日の指数は32.81で終わっていますが、昨日からは9%以上も下がっています。その日その日の投資家の不安心理指数といったほうが分かりやすいかもしれません。北米ではこの指数が下がると投資家はリスク資産にお金を向けることが出来るので株価上昇に繋がる、ともいえるのです。

仮にオリンパスの株に恐怖指数があれば今頃は針が振り切れるような状態であろうと思います。何を恐れているかといえば上場廃止になるかもしれない可能性。そして仮に上場廃止になれば株式の流動性は大幅に下落する為、機関投資家などを中心に売りまくりの状況にあるわけです。

一方、本件が上場廃止になるとは決まったわけではないのにも拘らず、「上場廃止の恐れがある」というメディアの言葉に踊らされています。まさにパニック売りに近い状態だということでしょう。

ですが、恐怖指数がいつまでも高止まりすることはありません。例えば僕の想像ですがオリンパスの場合、既に株価は企業価値を下回る水準まできていることと同社の本業からのキャッシュフロー、手元の豊富なキャッシュを考えれば機関投資家や個人の見切り売りが一巡した段階で必ず、市場は冷静さを取り戻すことになります。時期はいつかといえば現状の株価からすればもうそんなに遠くはないところであろうと思います。

オリンパスの売り方は貸し株料でとてつもない金額を払っているわけで一旦需給がバランスした段階で一気に売り方の買戻しが入り、株価は一旦、急上昇することになります。これは大体世の常ですから今回もそうなると僕は想像しております。

話はそれますが、同社は上場廃止にすべきか、という点ですが、当局は慎重にならざるを得ないと思います。事件そのものが役員すら知らないところで行われていた悪事で投資家が株価下落以上の責任を負わせにくいことから考えれば東証がそう簡単に上場廃止処分にするとも考えにくい気がします。

特に同社の場合、外国人投資家が多く、外国人投資家の日本株投資への将来を占うある意味試金石になります。本業と関係ない事件の中、財務上も大きく痛まないのであれば監理銘柄で上場を維持させながらも法人に対しての厳しい罰則を適用し、投資家への不利益は回避させるのが東証の正しい判断ではないでしょうか?

さて、世界各地で起きる数々の問題に対してその対処が非常に早くなってきていています。ギリシャやイタリアの首相があっさり辞任表明しましたが、物事の展開が速いテンポで進んでいることに投資家が一喜一憂するペースも速まり、指数のボラも激しくなる、と理解したほうがスッキリするかもしれません。

原発問題の際、東電の株がまるで仕手株のごとく一日に10%以上も動く日が続きました。これもネットのニュースから刻々と表示される状況に投資家としての「後講釈」がついて歩く、ではなかったかと思います。

ということで今日はこの辺で。

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。