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何故なくならない官民談合

少し前に震災関連の農地関連事業においてゼネコンで大規模の談合が行われていた可能性があり、調査しているとの報道がありました。目立たないニュースですが、相も変わらず、仲良しごっこが続くその理由は何故でしょうか?

私がゼネコンにいたとき、官庁工事と民間工事では担当者の顔つきが全然変わっていたのが鮮明な記憶として残っています。私も入社して初めの数年は現場の事務を担当したのですが、20-30箇所の現場をその間担当したと思いますが、幸いにして8割の現場は民間の大手のお得意様でありました。

民間現場の良さとは経費がきちんととれる点であります。その一部は施主にも還元され、ご接待や付け届けといった形でごくわずかですが、お返しをしています。わかりやすく言えばクレジットカードのポイント付保のようなものであります。

一方、官庁の工事、特に建築工事は担当者からすれば嫌がられる対象であります。まず、経費がほとんどとれず、人件費の配賦もままならない状態でありました。なぜ、そんなことになるかといえば「赤字でも取らなくてはいけない官庁工事」であります。ではどうやってやりくりしているかといえば現場監督の兼務であるとか、優秀な下請け業者に大半を投げる(一任は出来ませんので8割、9割を投げてあとちょっとは別の業者にやらせたりします。)などいろいろ工夫していました。

社内接待の費用はどうしたかといえば民間工事を兼務している所長さんが「しょうがないな」と経費のつけ回しをしたりするのですが、それでも気が引けるのか、せいぜい安い居酒屋だったりするわけです。

ではそんな官庁工事の談合がなぜ、なくならないか、といえば言葉は悪いですが、必要悪なのだろうと思います。仮に談合がなくなったらどうなるか、ですが、工事をやってくれる業者がいなくなる可能性が高いのです。あるいは入札の最低制限価格を大幅に上回ったり下回ったりするバラツキで入札不調が起きたりします。時として入札者ゼロということも生じるのです。

官庁は工事なり製品の納入なりについて公平に落札するよう努めますが、そこには一定の「期待」が入り込みます。例えば工事ならば規模に応じて「このぐらいのしっかりした会社」とか専門性のあるこの会社という願望はあるでしょう。そのあたりの「微調整」は神の声が調整しているとされます。

もう一つは役所は予算を3月末までに費消するという義務があります。費消できない場合それを繰り越せないため、非常に困ることになります。予算の未達以外に業務の一環である仕事が発注できなかったという仕事上の未達であります。

役所の仕事をするとよくわかるのですが、1円単位での管理を要求されます。私も日本のある役所と契約を持っているのですが、消費税の計算で端数が出ると四捨五入にするのか、切り捨てにするのかで1円ほどずれてしまうことがあります。見積書段階でこの1円の違いがあると先方から「この1円をこういう風に調整してもらえないか」とリクエストが来ます。要するにここまで細かいのが役所仕事であり、そのために予算の未達等は許されない蛮行とでもいえるのでしょう。

では海外ではどうなのか、といえばいったん落札者が決まるとあとはどれだけ設計変更(=追加工事)がとれるのか、これが所長さんの腕の見せ所であります。日本でも設計変更は多くあるのですが、海外の場合、もともとの本体落札価格と同額ぐらいの設計変更になることもあり得ます。ではなぜそんなことが起きるのかといえば役所側の計算根拠が甘く、工事をする側は「こんなのではできない」「建物が安全ではない」などなんだかんだの理由を付けるわけです。

いい顔をする日本の業者とけんかする海外の業者の違いでしょう。そういえば東芝の子会社だったウエスチングハウスの件でも正にそのような大喧嘩があったはずで、あの場合には「請け負け」の状態であったとも言えそうです。

日本独特の談合ですが、そのおかげで丸く収まってきたというのも隠れた事実。これを取り締まるのはいたちごっこでトカゲのしっぽのようなものだということでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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