記事

往時の携帯電話覇者ノキア、体重計で起死回生

 かつて携帯電話機の世界最大手メーカーだったフィンランドの通信機器会社ノキアが、消費者向け電子機器の市場に戻ってこようとしている。100ドル(約1万1200円)の体重計を販売する計画だ。

 同社は2014年、苦戦していた携帯電話機部門を米マイクロソフトに売却し、個人向け機器の販売をやめた。その後は主にモバイル通信の基地局向け機器や通信インフラなどに取り組んでいる。

 だが、自社の消費者向けブランドが高い価値を維持していると考え、小型機器市場に再参入した。ノキアはプロの映画製作者向けの仮想現実(VR)カメラを製造し、「ノキア」ブランドの電話機の製造はアウトソーシング(外部委託)している。そうした中で同社が注目しているのは、体重計、血圧計、額で計測する体温計などを含む、インターネットに接続できる健康関連機器だ。昨年、こうした製品を手掛けるフランスの新興企業ウィジングスを買収し、今夏までにこれらの製品に大文字のノキアのロゴをつける計画だ。

 ノキアが消費者向け電子機器に回帰し、育ち始めた個人向けデジタルヘルス機器市場を主導するという新たな試みは、社名に依存している。同社の調査によると、世界の消費者の95%余りがノキアのブランドを知っていることが分かった。

 ただ、懐疑的な見方も多い。調査会社ガートナーのアナリスト、アネット・ジマーマン氏は、ノキアの社名に頼っても健康関連機器の販売にはつながらないと指摘した。ノキアは今も発展途上国で低価格の携帯電話機のメーカーとしてよく知られている。だが米国など先進国では輝きを失っている。

 ノキアは、今年はデジタルヘルス機器の販売が伸びると見込んでいる。だが具体的な予想は明らかにしなかった。健康関連機器、VRカメラ、携帯電話機ライセンス事業を含む部門の昨年の売上高は11億ユーロと、ノキアの総売上高の4%だった。通信機器部門の売上高は218億ユーロで、総売上高の91%を占めた。

By Stu Woo

あわせて読みたい

「ノキア」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    話題のSIMフリースマホ技適通過

    S-MAX

  2. 2

    大人の3割に「愛着障害」の傾向

    幻冬舎plus

  3. 3

    災害で学ばぬ自治体の自衛隊任せ

    清谷信一

  4. 4

    日本より徹底 北の韓国無視戦術

    高英起

  5. 5

    中国人記者 天皇陛下に深い敬意

    PRESIDENT Online

  6. 6

    加害者の実名さらし 収入目的も

    文春オンライン

  7. 7

    東電元会長ら処罰で何か得るのか

    企業法務戦士(id:FJneo1994)

  8. 8

    君が代独唱 平原綾香に称賛の声

    女性自身

  9. 9

    増税前の駆け込み需要さえ起きず

    大串博志

  10. 10

    一般人と対話拒否 前大臣の暴挙

    PRESIDENT Online

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。