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日銀は異次元緩和政策をあらためて検証することも必要なのでは

27日の日銀金融政策決定会合において、現在の金融政策を維持することを賛成多数で決定した。反対したのは「長短金利操作」と「資産買入れ方針」のいずれも佐藤委員と木内委員であった。佐藤・木内両委員の任期は7月までとなっており、状況に大きな変化がない限り、9月の決定会合からは反対票がなくなる可能性がある。

「概ね現状程度の買入れペース(保有残高の増加額年間約80兆円)をめどとしつつ」との文面もそのまま残された。あくまで「めど」であり、上下するのは問題ないとの認識のようだが、このままのペースでは60兆円台となることが予想されている。

27日に発表された展望レポート(経済・物価情勢の展望)では消費者物価指数(除く生鮮食料品)の見通しを2017年度は前回の前年比1.5%上昇から同1.4%上昇に修正した。2018年度は同1.7%に据え置かれた。今回から加えられた2019年度については消費増税の影響を除き同1.9%上昇とした。そして、2%の物価目標の達成時期は2018年度ごろに据え置かれた。

これまで「しばらくの間、輸出・生産面に鈍さが残るものの、その後は緩やかに拡大していくと予想している」としていた景気の先行き判断については、「緩やかな拡大に転じつつある」に上方修正された。日銀が景気判断に「拡大」という表現を盛り込んだのは2008年3月以来となるようである。

28日に発表された3月の有効求人倍率は前月に比べて0.02ポイント上昇の1.45倍となった。1990年11月の1.45倍以来26年4か月ぶりの高い水準となった。3月の完全失業率は2.8%と前月に比べて横ばいとなった。

3月の消費者物価指数は総合で前年同月プラス0.2%、日銀の物価目標である生鮮食料品を除く総合(コア)でも前年同月比プラス0.2%となった。しかし、生鮮食品及びエネルギーを除く総合(コアコア)はマイナス0.1%となり、3年8か月ぶりにマイナスとなった。上昇に寄与したのがガソリンなとで、下落の要因としては携帯電話機などが指摘されていた。

雇用環境などをみる限り、日銀が指摘しているように「景気の拡大が続き、潜在成長率を上回る成長を維持する」状況となっている。しかし、物価をみると依然として日銀の物価目標からかなりの距離がある。

国民生活を考慮すれば雇用環境が改善するなど景気の回復とともに、物価が低位で推移しているためにその恩恵も被る格好となっている。日銀が2013年4月にスタートした量的・質的緩和はこの結果から見る限り、物価を低位に押しとどめ、雇用などを改善させたかにも見えてしまう。もちろん日銀の異次元緩和の目的は物価目標達成であったはずであるが。

今回の雇用を中心とした景気の回復の要因は何であったのか。日銀が異次元緩和を行って物価目標が達成されたからでないことは一目瞭然である。海外などの外部環境に助けられた面もあろうが、その背景には世界的なリスクの後退もあった。

むろん中央銀行の緩和政策がその景気回復をフォローした側面は否定できない。しかし、そのために異常な国債買入を拡大させたり、マイナス金利政策を導入する必要が果たしてあったのであろうか。すでに「意地元」緩和政策となってはいまいか。そのあたりをあらためて検証する必要があるのではなかろうか。

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