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「市」長選で「都」構想、に思ったこと

橋下氏は早々と市長選のマニフェストのトップに「都構想」を据えてきました。この市長選で何が議論されるべきか、橋下氏が先手を取りました。これについての感想をつれづれに。

前のエントリーでも少し述べましたが、都構想について彼は次のようにツイートしています。
大阪維新の会の政治理念は体制変更であり、今権力を持っている体制から権力を奪取し市民に戻すことです。大阪都構想は、大阪市役所の有する権限・財源をより区民の近くに戻すための構想です
1.仮想敵を作って、自分はそれを市民のために市民とともに闘うという演出。

これについては前のエントリー参照
(こういう構図はわかりやすく市民に受け入れられやすいです。また、これは自分や維新の会が「民意」であり、自分たちに逆らうことは「民意に逆らうことだ」という排除の論理に繋がっていきます)

2.大阪都構想は根本的に大阪を変える「変化」であると訴える

(「破壊と変化」は破たん寸前の苦しみに喘ぐ大阪府民が最も望むものです。とにかく壊して変化をもたらしてくれれば何でもいいという心理「希望は戦争」と紙一重です。でも実際は大事なものが壊されて取り返しがつかなくなることは歴史が証明しています)

3.しかし橋下氏自身が「内容はこれから職員に作ってもらう」と言うように、実は都構想の具体的な内容はいまいちはっきりしない。

(あえてはっきりさせないまま都構想に賛成か反対かだけの選択を急いで迫ると、有権者はなんとなくのイメージだけで判断することになるので、追い風では勝手にいいイメージを抱いてくれます。あえてはっきりさせない方が有利なのです。これは突如「郵政民営化に賛成か反対か」を迫った小泉の手法と同じです。みな「郵政民営化って何?」と感じたはずですが、結果国民はわけもわからないままこれに圧倒的多数の賛成票を投じました)

これが橋下氏の都構想の訴え方に見られる特徴だと思います。

特に3.なんかどうかと思います。村野瀬玲奈さんがうまく比喩してくださったコメントをご紹介しましょう。
橋下思考とネトウヨには共通点が多いなあ
2011.09.23 ( Fri ) 18:21:59 | 村野瀬玲奈 | URL | Edit
(引用開始)
そして、今回の4月10日の選挙で大阪維新の会が大阪市議会と大阪府議会で過半数の議席を獲得することができれば、大阪府・大阪市双方の役人をフル活用して大阪都構想の設計図を作ってもらいます。

>「都構想に反対するやつは降格だ」

細部まではともかく、その設計図とやらの大枠は皆にわかるように具体的に示さないと、賛成か反対か判断のしようがありませんよね。問題があれば当然反対します。問題があるから大阪都構想に反対したら降格なんでしょうか。そのうえ、「今回の選挙で大阪都になることが自動的に決定されるわけではない」とまで言ってしまう。いったいどっちなんですか、どのようにしたいのですか、と尋ねるしかありませんね。

構想を示さずに賛成か反対かを問い、自分に反対の者を締め上げる、これが橋下流「マネージメント」なんですかねえ。まともな民間(笑)企業ではそんなことしませんよ。これでは橋下府政はブラック企業ならぬ、「ブラック行政」です。

民間(笑)企業なら、こんな感じ?

橋下徹社長「経営改革を行うぞ。反対の者はやめてもらう。構想はこれからきみたち役員でつくってもらう。ただし、今回の役員会で経営改革を行うことが自動的に決定されるわけではない」
役員A「???」
役員B「その経営改革の必要性があるかどうかの検討も内容の詰めもないまま、あいまいな『経営改革』という言葉だけに賛成か反対かなんてきかれても答えようがないのですが」
役員C「やるのかやらないのか、どっちなんですか?」
役員D「要するに、社長に反対する者は去れ、というのが社長のマネージメントの唯一の原理ということですね?こんな会社には未来はないので、私はやめさせていただきます」

...。

(引用ここまで)
「都構想の必要性があるかどうかの検討も内容の詰めもないまま、あいまいな『都構想』という言葉だけに賛成か反対か」を選べなんて、大阪市民をバカにしてないでしょうか。

<追記>
こちらを是非ご一読を

◆miirakansu:tumblr
橋下改革の他力本願
http://miirakansu.tumblr.com/post/12596325749#
(追記ここまで)

私はそもそも「市長選」で都構想なんていうものを争点にすること自体がおかしいと思うのです。

より市民に身近な地方自治体の長を選ぶ選挙では、より市民生活に身近な問題が争点になるはずです。こんな夢みたいな話の是非よりも、もっと市民生活に密着した政策を争点にする方が大事ではないでしょうか。

都構想の是非を問うことが不況にあえぐ大阪市民にとってもっとも大事な争点だなんて、大阪市の皆さんは奇妙だと思わないのでしょうか?

しかし橋下氏が市長選の争点を先手を取って設定しまったので、平松さんはいやでも都構想について触れざるを得ません。ある程度彼の土俵に乗らざるをえないでしょう。
こういうところが彼のうまいところだと思います。

普通に考えて、大阪市をバラバラにしてやろうって人間が大阪市のための政治なんかすると思えるでしょうか。

さすがにまずいと思ったのか、橋下氏のブレーン上山信一氏はこんなツイートをしています。
ShinichiUeyama Shinichi Ueyama
http://goo.gl/yTNfa
大阪市をバラバラにするのではない。年間逮捕者20人、覚せい剤など緩みまくりで余剰人員3割、労使癒着構造の大阪市役所の組織をバラバラにすると言ってるわけです。まじめな職員の皆さんは特別区で新たなスタートを切ってください
いや、言ってること支離滅裂。

都構想は大阪市と堺市を大阪都直轄の8〜9の特別区にするというのですから、これは大阪市をバラバラにすること以外何者でもないでしょうに、こんな子供だまし、大阪市民をバカにしてるんでしょうか?

(詳しくはこちらhttp://miniosaka.seesaa.net/article/222885464.html

都構想なんてものすごく大がかりな話で、国が法律を変えないと実現しません。橋下氏が市長に当選しても任期中には絶対無理です。

加えて「市長は一期勤めたらやめて次は国政」なんていってることからして、橋下氏の意図が透けて丸見えです。

すなわち、この市長選は邪魔な平松氏を追い出し、松井氏とともに都構想の足がかりをつけて国政に出るためのただの踏み台の一つに過ぎません。

かれは都構想のことしか頭になく、市民のことは眼中にない、大阪市民のために市長をやるわけではない、と宣言してるようなものです。

大阪市民はバカにされているのです。

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