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「新卒一括採用だと面白い人が入ってこない」は本当か?

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サイボウズ式編集部より:チームワークや働き方に関するコラム「ブロガーズ・コラム」。先月、読者のみなさまからご相談を募集したところ、たくさんのお悩みが届きました。届いたご質問やご相談をいくつか取り上げて、ブロガーのみなさまに回答していただきます。今回は、はせおやさいさんからの回答です。

ご相談内容

○○さん

採用について、ここ数年は学歴であったり、同じような感じの学生が採用されているように感じています。突拍子もないような一芸を持っている(とにかく元気、あんまり賢くないけど愛嬌があるなど)人がいても良いのではないかと思います。 採用プロセスも画一化せずに、いろんなパターンがあってもいいのではないでしょうか(例えば、学生にどのパターンの面接を希望するか選択させるなど)。 これまでに面白いと思った採用などがあれば教えてほしいです。(ミドリムシ・リーダー/マネジメント層)

「画一化した採用プロセス」にもメリットがある

ご質問ありがとうございます。内容を拝見するに、新卒の採用についてかなと思うので、そちらについて書きますね。

まず、わたし自身の経験でいうと、これまで「社員数千人規模の大企業」から「社員数一桁のベンチャー企業」など、いろんな会社で働いてきました。いずれもの社員を経験してみて思うのは、「新卒一括採用」には、メリット・デメリットの両方がある、ということです。そして、それは会社の規模やフェーズに大きく関連します。「画一化した採用プロセス」というのは、大量に、しかも若い人員を採用しようというフェーズにある企業にとって、やはりメリットが大きい。

まだ何者にもなっていない新卒社員を採用し、彼らを育成するフローが整っているのであれば、画一的なプロセスを通過した人たち、つまり「最低限備えておいて欲しい」と思う能力の粒度がそろった人たちを育成のフローに乗せ、育てる過程で見えてきた個々の差異を見極めて配属する、というのは、非常に効率が良い方法です。

その場合、あまりに個々の差異が大きすぎると、既存のフローをカスタマイズしなければいけないので、育成に負荷がかかってしまいます。そのため、いわゆる「このラインまでクリアできていれば、入社後に育成するよ」という方針での採用スタイルになるのだと思います。

その人の「奇妙さ」を見つけて伸ばすのは、会社の役割でもある

とはいえ、なんだかんだで人間それぞれに個性は絶対にあるわけで、画一的な採用プロセスを経て入ってきた人でも、それぞれ面白い側面が(もちろん強弱あるものの)、必ずあると思います。面接でアピールしなかった隠れた特技があったり、面白い視点や発想を持っていたり、本人が自分を開示できるようになるに従って、「あれっ」と思う部分が必ずあります。

なので、「画一的な採用プロセスだからといって、面白い人が入ってこないか」というとそうではなくて、入社以降、その人の「奇妙さ」——ご質問内容でいう「突拍子もないような一芸」を見つけて伸ばすのも、会社の役割なのではないかと思っています。

会社という組織は、基本的にチームで動くものです。チーム内のメンバーの個性が似通っている場合、意思疎通がしやすかったり団結が生まれやすかったりなどのメリットもありますが、裏逆を返すと似たような意見やアイデアしか出なかったり、見落としをカバーするための視点が落ちてしまいがち。

たとえば、ホンダ(本田技研工業株式会社)の創業者である本田宗一郎氏が側に置き、「名参謀」として知られる藤沢武夫氏は、本田氏とは真逆のタイプであったと言います。本田氏が天才的な技術者であったのに対し、藤沢氏は根っからの経営者。藤沢氏は天才的な技術者である本田氏が研究開発に集中し、その才能をいかんなく発揮できるよう影から支えたそうです。

このように、それぞれのメンバーが持つ異なる特性が噛み合うとき、組織というのは最大のメリットを発揮するのではないか、と思います。そして、「その人自身だけでは到達できない場所へ行ける視点やチャンスを作る」というのは、「組織」という様々な人が集う場を提供している企業が、そこへ参画してくれるメンバーにプレゼントできる機会のひとつなのだと思っています。

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