- 2017年04月21日 08:30
【読書感想】理想を現実にする力
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- 作者: 佐藤天彦
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2017/04/13
- メディア: 新書
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Kindle版もあります。
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内容紹介
羽生善治氏を破った20代の新名人はいかにしてその勝利を掴んだのか?そこには理想をイメージする圧倒的な思いの強さ、それを現実化する緻密な思考力があった。将棋ファンからビジネス、人生設計……全ての夢を持つ人に贈る一冊。
現在(2017年4月)の名人・佐藤天彦さんのはじめての著書。
僕は将棋の棋士の本を読むのが好きで、けっこうよく読むのですけど、この本は、佐藤さんのライフスタイルや考え方が主に書かれていて、将棋や対戦相手についてのエピソードはそんなにありません。
20代にして名人となった「ゆとり世代」の棋士は、どのようにしてここまでたどり着いたのか僕は興味があったのです。
佐藤さんは中学時代に「もうすぐ奨励会をクリアしてプロ棋士になれる」というポジションまでたどり着きながら、なかなか「四段の壁」を破ることができず、プロになっても、しばらく低迷期があったというのをはじめて知りました。
名人になるような人というのは、「神童」であり、多少の足踏みはあったとしても、下のほうのクラスでは、役者が違う、というような勝ちっぷりをみせるものだと思っていたんですよね。
佐藤さんは、プロ棋士になってから、流行の棋譜を追わずに、長期的な視点で、古典を勉強していったそうです。
この話をある観戦記者の方にしたところ、「勉強法の賭けに出たのですね」と言われました。当時は「賭け」という意識はあまりありませんでしたが、失敗する可能性もあったのだから、確かにそう言えるかもしれません。
実際、なかなか結果は出ませんでしたし、「もしかしたらダメなのかな」と弱気になったこともあります。C級2組(奨励会を卒業した人がプロ棋士として所属する最初のクラス)の突破には四年もかかりましたし、その間に結果を出している同世代の若手棋士もたくさんいました。
ところが、C級2組から昇級してからの佐藤さんは、すごい勢いで駆け上がっていったのです。
そしてC級2組を昇級し、翌年のC級1組も八勝二敗の成績を挙げて連続昇級を果たします。このときは途中で豊島将之さんと全勝対決があって、それを制したのも自信につながった気がします(豊島さんには三段リーグで勝った話もしましたが、手痛い負けもたくさん食らっています)。
Bクラスに上がってからは、それまでの停滞を挽回して上に行く流れが生まれてきました。土台づくりの勉強法が間違っていないこともわかりましたし、自信を持つことができました。
B級2組の突破は二期目で全勝、B級1組(十勝二敗)とA級(八勝一敗)はそれぞれ一期で昇級し、名人に挑戦。低迷していた四年目を乗り越え、C級2組を突破してから名人になるまでは六年、一気に駆け上がった感じがします。



