- 2017年04月17日 10:54
民進党の受け皿となる中道左派新党の結成が必要だ
野党第一党の民進党は支持率の低迷から抜け出せず、東京都議選を7月に迎え都議選予定候補者を中心に同党からの離党者が相次いでいる。前回の投稿で述べたように民進党の低迷は単に蓮舫代表個人の資質に由来するものではなく本質的なものであるので、党勢回復は難しいと私は考えている。私は民進党の受け皿となる政党を一から作るべきだと考えているが、今回は新党のあるべき姿を提案したい。
民進党は、綱領で自らを「生活者」「納税者」「消費者」「働く者」の政党であると規定し、格差の是正を綱領で訴えている。こうした党のアイデンティティ自体はアメリカの民主党・イギリスの労働党・フランスの社会党・ドイツの社会民主党など先進民主主義国家において二大政党の一翼を担う中道左派政党と同じであるといえよう。中道左派政党の多くが自らの政治的信条として掲げるのが社会民主主義やリベラリズム(社会自由主義)である。
多くのOECD加盟諸国において、「中道右派」の保守政治勢力と「中道左派」の社会民主主義・リベラル勢力の二大政治勢力により政権交代が繰り返されてきた。日本においては、与党第一党である自由民主党は自らを綱領の中で「保守政党」であると規定しており、自民党に対抗する政治勢力の代表となる政党は、社会民主主義やリベラリズムを標榜するのが自然であり、また政策的対立軸を国民に示すうえでも望ましい。
先日離党した(除籍処分を受けた)長島昭久衆議院議員のみならず、民進党の議員の中には社会民主主義やリベラリズムを標榜することに抵抗感を感じる議員が少なからず存在する。特に同党内で「保守」を自認する議員の多くは、従来の「左派」の憲法・安全保障政策観が硬直的で非現実的な印象を多くの有権者に与えてきたことから、民進党が「左派」と認識されることに嫌悪を感じるのであろう。しかしながら、進歩主義的立場からの改憲提案もあるわけで、「改憲」=「保守」ではない。
民進党の受け皿となる新党の結成を考えた場合、私は、新党は進歩主義的な立場から憲法改正案を提示すべきだと考えるが、現在の野党の議席数や共闘関係にある野党各党との関係を考えると、将来的な改憲と当面の対応は切り離すべきだろう。次期衆議院選挙への対応としては、(1)立憲主義を守る観点から安保法の集団的自衛権にかかわる部分の廃止(または抜本的な修正)を行うことと、(2)速やかに脱原発を実現することを政策の軸として、共産党など他の野党との政策調整・候補者調整を進め、野党主導の政権の樹立を目指すのが合理的ではないか。
なお、仮に次期衆議院選挙において野党が過半数を取ったとしても、参議院では過半数にはるかに及ばない。野党主導の政権といっても、共闘を進める野党各党に加え自民党も含めた大連立とならざるを得ないことを想定しながら野党共闘を進めていくことが必要だろう。



