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いつも付け焼き刃でやってきたのが日本の社会保障システム。団塊ジュニアの現役時が人口対策の最後のチャンスだった - 「賢人論。」第36回西田亮介氏(中編)

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日本の社会保障システムは、いつの時代も付け焼き刃でやってきた。そのツケを払っているのが今

みんなの介護 厚生労働省の鶴の一声に期待…となると、直近で大きな制度改正が2018年度に控えています。

西田 とは言ってみたものの、抜本的に何かが変わるというイメージは正直、描きづらいですね。なにせ日本の社会保障のシステムというのは、いつの時代も付け焼き刃で来ましたから。

現代日本の社会保障システムの出発点がある意味不幸で、敗戦のあとにGHQの社会福祉指令がきっかけになっていますが、当時はリソースがないため十分な老年福祉、介護の仕組みを作ることもできなかったわけですよ。一時が万事、経済動向の影響をうけながらで、1960~70年代から将来的には日本が人口減少社会になるという予想がついていたにも関わらず十分な対策を立てる政治的決定ができませんでした。団塊ジュニアが現役世代になる時が最後のチャンスだとわかっていたにも関わらず、彼らが子供を産み、育てやすい環境を用意せず…と、そんなふうに政治を運営してきた国ですから。

みんなの介護 人口ボリュームが大きく、選挙のときに一番票になりそうな層が有利になるような施策…という感じでしょうか。

西田 最近だと、年金の給付水準についてマクロ経済スライドを導入するかどうか…というときに、結局のところ高齢者への配慮で導入が遅れましたね。景気良く大盤振る舞いの仕様にして加入を促しておいて、そのツケが今、回ってきているという感じです。時の有権者におもねってばかりやってきた政治のツケなんでしょうけどね。

みんなの介護 確かに、次世代の支持層を育てていかなければいけない時代に突入しますね。

西田 選挙の投票率というのは、60代までは高くて、70代になるとグッと下がり始めます。やはり外出が困難になるからだと思うんですが。

とはいえ、あくまで“率”の話なので、さきほど「徐々に」と申しあげたわけです。年長世代は絶対数が多いですから、率が下がったところで、それでも若年世代よりも票数が多く、影響力は大きいんですよね。最終的にパワーを持つのは“数“であって、20代の40%と70代の40%では数がかなり違いますが、やっぱり票数なんですよね。それでも時が経って、ようやく年長世代の票数が減った暁に、「おっと、将来世代も育てなきゃいけないな」と、目配りがされるようになるのでしょう。

みんなの介護 それでも、もうあと10年、15年くらいの話ですよね。その、変わり始める時代というのは。

西田 その頃に手遅れになっていなければいいなと思いますけどね。どうでしょうか。

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