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  • mkubo1
  • 2011年11月07日 23:38

東証と大証 【東証の時価総額はいくらか?】

日経がまたしてもやってくれました。
東証と大証の合併のすっぱ抜き。
なぜ、こんな最重要な話が、事前に漏れるのでしょうか?

当然ですが、東証と大証は、来秋の経営統合報道を否定していますね。
本当にそういう話が決まっていないのか、とりあえず否定しているのかは分かりませんが…

しかし、日経がリークして会社が否定する…この手法って、何か意味があるのでしょうか。
そもそも、なぜ、こんな大事な話が、漏れてしまうのかという疑問は消えません。
しかも、証券取引所という上場会社の見本となるべき会社でこの有様です(大証は上場会社でもあります!)。
公募増資の情報が事前にもれることも、取引所がこれでは、取り締まりも、さぞかしゆるいことでしょう。

今日は、こんなことを書きたいのではなく、いったい東証と大証にどの程度の価値があるのか国際比較をして見ます。
データはすべてBBGから取っています。

主要な取引所の時価総額(先週末)と純利益(昨年度ベース)を比較してみます(単位は概算の億円ベース)。

 取引所グループ       時価総額    純利益
NYSEユーロネクスト       5600      460
NASDAQ OMX グループ      3600      310
ロンドン証取グループ      3000      190
ドイツ証取            8300      450
CMEグループ          14400        760  
大証              1000       90

利益は、昨年度ですから、今年度は、もっと減っているでしょうね。
大証の利益と東証の利益は、ほぼ同水準と考えますと、ほぼロンドン証取と同じ利益水準となりますから、良くて3000億円程度となりますね。
しかし、現物株の取引が中心のNYSEユーロネクストやNASDAQ OMXなどは、利益の割りに時価総額が低いわけです。
利益の割りに時価総額が高いのは、CMEやドイツ証取のように、デリバティブの取引が多い傾向があります。

このように、現物中心の取引所は、なぜか割安になる傾向があります。
ご存知の通り、現物株は、0.001秒単位のコンピュータートレーディングが、主流となってきています。
1秒間の間に、何回も取引をすることが可能なわけです。
取引所は、当然のことですが、取引金額が多ければ多いほど儲かります。
私が1000株取引するのも、コンピューターが1000株取引するのも同じです。
では、どちらが、より多くの取引が可能かと言いますと、明らかにコンピューターなわけです。
0.001秒、いや0.01秒でも、私には、取引するのは無理です。

ということは、取引所のお得意様は、コンピューター取引であって、個人とかマニュアル(手動)で取引する投資家のプライオリティは思いっきり下がります。
ですから、コンピューター取引が増えるように、システムをアップグレードしたり、コロケーションなるサービスが流行るわけです。

しかし、このような超高速取引が、取引所にとって「打ち出の小槌」かというと決して金の卵ではなく、実は諸刃の剣なのです。
なぜか。
その答えは、「PTS」です。
PTSとは、私設取引市場なのですが、当初から、売買だけを目的として、超高速取引への対応が十分に出来ており、取引所よりも呼値など柔軟性がまるで違います。
例えば、8411みずほFGの株を東証で取引すれば110円買い111円売りと1円の値幅がありますが、Japan NextなどのPTSで取引すれば、110.2円などのように、小数点での発注も可能なわけです。
つまり、コンピュータートレーディングが増えれば増えるほど、東証の値段、Japan Next(PTS)の値段、Chi-X(PTS)の値段などを比較して、有利な取引所へオーダーを流すため、常に、取引が東証に集中するわけではありません。
逆に、より決め細かい取引が可能な私設市場のオーダーが流れやすいのです。

米国では、最良の値段の取引所(PTSを含む)で執行することが法律で決められており、NY証券取引所へのオーダー集中率はどんどん減少して、40%程度になっていると言われています。
NY証券取引所が超高速取引を導入しても、NY証券取引所へのオーダー集中率は下がるという皮肉な結果になったのです。
日本では、まだ、PTSのシェアが低いため、また、法制度が不十分なため、NYのようなことが起きていませんが、これは時間の問題だと思います。

ということで、現物株の取引が中心の取引所の株価は、どうしても、PTSの存在が大きくなりやすく、成長性が見られないため、時価総額が低くなっているのです。
ですから、東証の時価総額を推定すると、実は大証と同程度かもしれないという考え方も出来ます。
現物の取引の95%は東証などと主張していると、だから、時価総額が低いのですなんてことを言われかねない世の中だと思います。

誤解のないように言えば、デリバティブも超高速取引が盛んですが、こちらは、PTSを利用できません。
あくまで、デリバティブというのは、建玉の世界ですので、当該プロダクトのある取引所にしかオーダーが流れません。
ここが現物株とデリバティブの違いで、その差が、時価総額の差となっていると思います。

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