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安倍昭恵・首相夫人の森友学園への積極的寄与・貢献(13)

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4 昭恵夫人の「公務」の認識とお付きの職員の「公務」

(1)昭恵夫人の著書「『私』を生きる」(海竜社、2015年11月)は、首相夫人の仕事につき、外遊や政府がらみの活動のほかに、「国民との直接対話を通して得た情報を主人に橋渡ししたり、それに関する意見を講演会やフェイスブックなどを通して広く伝えたり、自分がいいと思う活動団体を支援したり」することと記述しているそうです(「団体支援「総理夫人の仕事」 昭恵氏、著書で「私人と区別」」東京新聞2017年4月3日)。

(2)昭恵夫人は「首相夫人としての公務」を以上のように見なしているがゆえに、自身の政治団体の政治活動は「首相夫人としての公務」の一部になっているのでしょう。

だからこそ、昭恵夫人は、お付きの官邸職員に政治活動の「秘書」として指示し、様々な「口利き」をしたのでしょう。
お付きの官邸職員は、公的・私的「連絡調整」だけではなく、「口利き」も「公務」だったのでしょう。

(3)その一つが、右翼の思想で安倍夫婦が共鳴した籠池理事長夫婦の森友学園の小学校づくりでしょう。
安倍首相は、自民党総裁に再選される前に森友学園の塚本幼稚園の講演を引き受け、内閣総理大臣を辞任したらその小学校を「安倍晋三記念小学校」にすることを了承していたそうですし、昭恵夫人は、安倍首相の代役として3回も講演をし、 小学校の名誉校長も引き受けたわけです。
それゆえ、籠池理事長と一緒に小学校づくりに邁進しました。

籠池理事長の証言通りであれば、「100万円を寄付」し、籠池理事長の「お願い」を実現するよう「口利き」したわけです。
昭恵夫人は、名誉校長して森友学園側の立場にあるからです。
このことは、お付きの官邸職員も承知しているはずです。

(4)そこには、国家公務員の「公務」とその意識が悪用されました。
お付きの官邸職員は、首相夫人の私的な政治活動などにも「秘書」として働くことが「公務」であると位置づけられるとなると、当該職員は、昭恵夫人の「口利き」の指示を受ければ、当然、それに十分応えることになるでしょう。

(5)森友学園への国有地売却問題で、安倍首相の昭恵夫人のお付きの官邸職員が籠池泰典前理事長にファクスで送った文書について、 政府は4月4日、行政文書に該当しないとの答弁書を閣議決定しました。

その答弁書では、籠池氏から問い合わせを受けた夫人付きの職員が、職務に関係しないにもかかわらず財務省に問い合わせたうえで結果を情報提供したことを、「公務員として丁寧に対応したが、職務として行ったものではない」と説明し、文書についても「職務上作成したものではなく、組織的に用いるものとして保有していたものでもない」とし、行政文書にはあたらない、と結論づけました。

(6)しかし、 これは、「人間として丁寧に対応した」という説明ではありません。
政府の説明通り「公務員として丁寧に対応した」のであればそれは、明らかに「公務」であり、「公務により作成された文書」は、「公文書」(行政文書)です。

例えば、公務員が役所に用事で立ち寄った市民から単に道を聞かれ、道順を説明したことは、公務員としてではなく、人間として行った対応であり、その時にメモしたものは、公文書ではありません。

しかし、例えば、役所の窓口で行政に関する事項に付き市民の相談を受け、窓口の職員がそれに対応すれば、それは公務ですし、その際に、それに関する文書を作成すれば、それは公文書(行政文書)です。

(7)ですから、夫人付き官邸職員は、「公務」として財務省本省(および国有財産審理室長)に、籠池理事長の「希望」を丁寧に伝え、それを通じて「口利き」に加担させられたのです。

夫人付き官邸職員は、夫人に指示されたことを行うのが公務だと説明を受けていた、あるいは、それを上司が容認していたからのいずれかでしょう。

また、財務省本省の職員も夫人付き官邸職員から「問い合わせ」や「口利き」を受ければ、それに応じるのが「公務」だと判断したから、回答したのでしょう。
国有財産審理室長も同様です。

回答後に森友学園側の「希望」がほとんど叶えられるわけですから、昭恵夫人が「神風を起こした」可能性が極めて高いのです。 政府は、関係資料を廃棄したと言い張り、それを反証できていません。

5 真相解明は不可欠だ

(1)政府は、反証したいのであれば、昭恵夫人をはじめ関係者の証人喚問をするしかないのです。 繰り返しますが、このままでは、客観的事実に反するものを除き、籠池理事長(当時)の証言が、そのまま「衆参における真実」になってしまいます。
籠池理事長の証言を裏付けたり、補強する客観的事実などは出てきていますが、その逆は皆無の状態です。

(2)いま必要なことは、刑事責任を問うことではなく、真相解明です。
刑事責任の追及は、その後です。

真相解明がなされれば、それに対し、誰がどう責任を負うべきか、今後どう歯止めをかけるのか、答えも出せますが、真相解明がなされなければ、そのいずれも実現しません。

(3)安倍政権が法的根拠のないまま国家公務員・税金の私物化を許してしまえば、安倍政権は、これまで以上に、憲法、法令、民意を無視して暴走し、国民の財産や公務員を私物化し続けることでしょう。
このままでは日本政府は前近代です。

(つづく)

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