- 2017年04月05日 06:49
若者の住宅問題を解消するソウルのあるNPOの方法 – ソウルの若者支援の現場を訪ねて
1/2韓国スタディーツアー最初の訪問先は、若者の住宅問題を改善する活動に取り組む団体だった。その名もミンタルペンイ・ユニオンというNPOと住宅協同組合だ。
両者は1つのグループのもと同じ法人格を持っている。ソウルの大学卒業後・就職後の若者にとって最大の悩みである、住宅問題の解決にとりくんでいる。
「ミンタルペンイ」とは韓国語でナメクジを意味するので、和訳は「ナメクジ組合」ということになるが、その奇妙な名前の由来は、2011年発足時の「カタツムリも入るところがあるんだから」というフレーズが元になっているという。※
組合の入る雑居ビル
2団体は、ソウ市街地に位置する雑居ビルの中に事務所を構えていた。先方は、ミンタルペンイ・ユニオンの理事長であるイム・キョンチさんと、住宅協同組合のソン・ウネさんだ。ソウルの劣悪な若者の住宅問題を改善するために、どのような取り組みをしているのか話をうかがった。
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この記事の見出し
- ミンタルペンイ・ユニオンとは?
- なぜソウルの若者の住宅環境は劣悪なのか?
- 若者の住宅問題を解決する方法
ミンタルペンイ・ユニオンとは?

ミンタルペンイ・ユニオン 理事長 :イムキョンチさん (写真中央)
ミンタルペンイ・ユニオン は、市民団体として若者たちの住宅問題の向上と政策改善を目的として、2011年に大学生を中心に設立されました。元々は学生寮を設立する要望する学生自治会でした。しかし、学生自治会の役員が毎年入れ替わるので、持続的にやっていく仕組みを模索していく中で設立されたのが、ミンタルペンイ・ユニオン でした。立ち上げたメンバーが学生のときには、学生のみが対象でしたが、卒業した今は全ての若者を対象としています。
ミンタルペイ・ユニオンはソウルを拠点に全国規模にネットワークをもって活動をしています。その当時私は24歳で、大学生でした。ミンタルペンイ・ユニオン は、入居者たちの集まりを作ったり活動の機会の提供をしています。2団体を含めてグループ全体では、現在職員数は7人います。
なぜソウルの若者の住宅環境は劣悪なのか?
この活動を始めた背景には、今のソウルの若者劣悪な住宅問題があります。ソウルの若者は家賃が高く、とても狭いところに住んでいます。坪の値段は、タワーパレス(金持ちのマンション)よりも高いくらいで、ソウルではそのようなところしか住めるところがありません。若者たちが住むところは狭くて音が漏れたりするにもかかわらず、家賃は、一ヶ月あたり約50万ウォン (日本円だと4万5千円)もします。それは、韓国の最低賃金で一ヶ月働いた場合の賃金のだいたい3分の1の出費なのです。そのような状況は住宅政策が不十分だから作り出されました。

ソウルの街並み
20代の若者のうち、公営住宅に住んでいる若者の割合は2割程度です。公営住宅に住むためには順番を待たなければなりませんが、その時に優先されるのは家族の人数の多さや高齢であるかどうかなのです。つまり、結局40代くらいからしか入ることができません。若者の住宅問題は、このように若者を不平等に扱っていることが原因なのです。
日本とは異なり、入居者のための政策が充実していないのが今日の韓国なのです。日本には、借りてる人の権利を守る法整備が進んでいますが、韓国は入居者のための政策がもともとないのです。持ち主の権利が強いのが韓国ですので、借りる側は不当な扱いを受けることがあります。例えば、一方的な家賃の値上げや強制退去などが起きます。つまるところ、家を持つしかこのような問題は回避できないのが現状なのです。
これまで若者の社会的な問題は、若者が就職さえすれば全てが解決されると考えられていました。韓国では、2003年から失業率が上昇しました。根本的な解決をしようとしなかったので、今だに就職問題と住宅問題が悪循環を起こしているので、今日に至るのです。



