- 2017年04月05日 00:36
長嶺駐韓大使帰任と慰安婦像問題
2/2○大野元裕君 決まっていないというのはおかしくないですか。我々はそういう想定の下に十億円払うという話については誠実に履行したわけですよね。もう既に我々の責務を果たしているわけですよね。その上で、これを彼らが予算をどう組もうが、癒やしのために使うというふうに言っている以上そこに使っていただく、あるいはその運営については韓国側で責任持つ、そんなことは当然ではないんでしょうか。
大臣、この確認をもしされたとすれば、抗議し訂正を求めたんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この財団の運営費については、韓国政府自体がこれは基本的に韓国政府から支弁することを想定していた次第であります。ただ、その後の動きとして、韓国国会において予算が承認されなかったということであります。その上でどうするかということにつきまして、韓国政府としても、これは真剣にどうするのか、これを決定していかなければならない立場にあると考えます。
○大野元裕君 お答えいただいていないようです。訂正を求めて抗議したんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 韓国政府もこの運営費は自ら出すということを想定しておりました。ただ、韓国国会でこれが承認されなかったわけですので、今後どうするかをこれは韓国政府として決定しなければならない、これが現状であると思います。訂正云々ではなくして、韓国政府としてどうするのか、これを明らかにしなければならないと考えます。
○大野元裕君 外務大臣、血税が元手です。そして、想定と異なる、合意と違う、不可逆的というのは恐らく変わらないということだと思うんですけれども、その不可逆的な合意に基づくものであって、それが違う形で使われたとしたらば返還を求めるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) これは仮定に基づいて申し上げるのは控えなければなりません。
いずれにしましても、一昨年の日韓合意は、合意の内容、国際社会が高く評価した内容であります。日韓両政府ともこの合意を履行する大きな責任を担っていると思います。中身を誠実に履行するべく両国が努力をしなければならない、このように思います。
○大野元裕君 両国が責任を負っていることは分かります。合意もありました。しかしながら、我々はその責務を果たしたけれども、慰安婦像は一センチたりとて動いていない。そして、中身については違うふうに使われている。こういうのを世に「振り込め詐欺」と言うんじゃないんですかね。それは、我々は国民の血税を元にしてそれをしたと。それを履行させるのは当然政府の責任であって、そうでない場合にはお金返してもらうのは当然のことなんじゃないんですか。
しかも、仮定の話には答えないとおっしゃいましたが、先ほどから外務大臣は、こういう想定でしたというふうにおっしゃっておられます。我々は、やはり責任を持った形で、できないものについては返還を求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この運営費に日本から拠出された資金を使う云々の話は、財団の関係者で一部そういった発言をしたということは承知をしておりますが、これは韓国政府が何かそういったことを発言したとか決めたとかいうものではないと承知をしています。
韓国政府においては、国会の承認が得られていない現状にあるわけでありますので、その上でどうするのか、これをはっきりさせなければなりません。この推移についてしっかり注視していきたいと思います。そして、慰安婦像そのものについては、是非この合意に基づいて韓国政府が誠実に対応することを我が国としてもしっかり注視し続けていかなければならないと思います。
○大野元裕君 それはおかしいですね。大臣、私が一番最初に大臣に、確認しましたかと聞いているんです。相手国政府がどうされるかということも含めて確認をするというのは当然の話じゃないんですか。それはほっておいて、これからそうするべきであるというのは、おもんぱかるのはいいですけれども、しっかりとなさることが外務省の仕事ではないんでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほどから御説明しているように、韓国政府も運営費は自らの予算で出すということを考え、そしてそれを国会の承認を得るべく手続を進めたわけであります。ところが、承認が得られていないというのが現状であります。韓国政府も、この運営費については今申し上げたような考えに基づいて作業を進めていた、これが事実であります。ただ、国会の承認が得られていない今、今後どうするか、これを韓国政府として真剣に考えなければならない、こうしたことだと思っています。
○大野元裕君 不可逆的な合意をお互いに実施する責任を担っていると、韓国側の事情でそれがうまくいっていない。これは二国間の国際合意やマルチの国際合意でも、もちろん承認されなければ、例えばですよ、国会が承認をしなければ、それぞれの国の批准手続が行われなければそういった機関にお金振り込まない、これは当然であります。ただ、我々はもう既に振り込んでいますから、そうですよね、だからこそ、振り込め詐欺と言われないためにもしっかりとした措置をお願いをしたいというふうに申し上げているんです。
時間がないので、最後にもう一点だけ伺います。
大臣、韓国との関係というのはこの慰安婦問題だけにとどまりません。私は、言うべきことはしっかりと言って合意をしっかり実施させるというのはとても大事だと思うんですが、もう一つ大事なことは、韓国というのは常に隣人です。そして、今北朝鮮をめぐる状況は風雲急を告げており、国益に鑑みてより広い視野というのも両方大事だと思うんです。
もちろん、メンツだけの外交、これだけでは駄目です。その上で我々は、例えば釜山の問題もそう、総領事館前のですね。それから今回のお金もそう。韓国側での高いレベルで働きかけていくということも同時に大事だと思います。つまり、メンツだけじゃなくて、高いレベルで北朝鮮を含めた東アジアの情勢等についてお互いに利益となるところについては進めていくということも私は両方大事だと思うんです。
その意味でも、アメリカを含めて韓国と共通の利益については、お互いに関係の悪いこと、都合の悪いことはあるかもしれないけれども、もう一方で、しっかりとしたパイプをつないでいくということは我が国の国益にかなうんだと思っていますけれども、大臣、私の最後の質問になりますけれども、そういった幅広い視野での、北朝鮮それから東アジアを見据えての韓国との関係について、最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、日本と韓国の間においては大変難しい課題も存在いたしますが、一方で、韓国は、我が国にとりまして戦略的な利益を共有する大切な隣国であります。ましてや今、北朝鮮のこの状況が大変緊迫した状況にある。こういった状況を考えますときに、韓国との意思疎通、米国も含めたしっかりとした連携、この大切さは言うまでもありません。
是非、協力できる分野においてはできるだけ協力の幅を拡大するべく努力をし、そして、ひいては日本の国民の命や暮らしや、そして繁栄を守っていくために努力を続けていかなければならない、このように考えます。
○大野元裕君 日本の外交・安全保障、正念場です。しっかり頑張っていただきたいと思います。



