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シルバーデモクラシーは存在するという現実をまずは直視すべき。年長世代と若年世代の利益のギャップが厳然としてある - 「賢人論。」第36回(前編)西田亮介氏

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急速な生産性向上は土台無理な話。人間は機械ではない。

西田 一方で言われているのは職場の生産性を高めるという議論なんですが…あれ、僕は無理だと思うんですね。

みんなの介護 諦め方が潔いですね(苦笑)。

西田 普通に考えて無理じゃないですかね。それこそ人間は機械じゃありません。とくに年長世代の多い日本の職場では生産性が上がらないんですよ。だって、人はある特定の作業に慣れますよね。それを次の年から、あるいは次の日から「新しい作業をやってください」と言われたときに、急にできますかね。長い間同じ企業で、同じように職場で働いてきた人がそんなふうに切り替えられるかというとそういうわけにもいきません。プログラムやルールを変えたからといって、そんなにガラッと変わることができないから人は人なわけですよね。

それに、そんなに簡単に生産性向上できるんなら、企業はいちいち政府に言われなくともやっているはずですよ。だってそうですよね?企業からすれば、人件費は主要な固定費なわけで、なるべく削減したいはずです。政府に「合理化しろ」なんて言われなくたって、より合理的かつ低コストな労働力に置き換えたいと思ってるんですから。根強い日本的、昭和的な思考も阻害要因ですよね。

みんなの介護 日本的…というと?

西田 例えば幼稚園や保育園、介護の現場では、例えば“手書き文化”が主流です。プリントは手書きで書いたほうが、やれ温かみが伝わる、だとか。連絡ノートみたいなものも、幼稚園の先生方は頑張って手で書いて…みたいな。本当にそのプライオリティは高いでしょうか。

ちなみにキーボードで打って書いたほうが早いですよね?定規を使って直線をピーって書いて、ちょっと角度がおかしくなったら消しゴムで消して…なんてやらなくても、エクセルでささっとやったほうが早いじゃないですか。そもそも時間あたりの業務が多くて忙しいわけですから。そういったものを諦めるか、優先順位を落として、どんどんデジタル化していくのもやむを得ない。でも、それができないとすれば、そして現にできていないと思いますが、日本的、昭和的だと思います。

みんなの介護 書類のデジタル化の話ですと、介護の現場でもまったく同じことが言われています。では、どのようにすれば介護業界の合理化を図れるのか?引き続き伺っていきます。(中編に続く)

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