- 2017年03月31日 07:00
犯罪の疑いすら出てきた「てるみくらぶ」事件-2014年からの粉飾決算が明るみに
2/2しかも上記記者会見映像(特に重要なのは35分くらいから37分くらいまでの間の女性記者(とても優秀な記者だろうと思います。)とのやりとりの映像です。どなたか反訳してくださると助かります。)を見ると、
記者が「経営がいつから厳しくなったのか」と問うと、
山田社長は、小声で「おととしの春ごろくらいから・・・」と答え、
記者がさらに「それまでは黒字だったのでしょうか」と問うと、
山田社長は、さらに小声で口ごもる感じで「・・・破産をいたしましたので、先生のものとでお調べいただきたい・・・」とはぐらかしたにもかかわらず、
記者がさらに「赤字だったので・・・新聞広告に打って出たけど失敗したということか」と問うと、
山田社長は、「そうではありません」と、明確に否定します。
さらにこの質疑を引き取った破産申立て代理人も
「財務内容がいつから悪かったのかは我々は認識していないので、今後の調査の過程で明らかになると思っています」としたうえで、「少なくとも認識している悪化した原因は・・・」として、いろいろ原因を言われていますが、あえて粉飾決算の事実は、話されませんでした。
これでは粉飾決算の「意図的な公表隠し」どころか、粉飾決算の事実をあえて隠した「虚偽の公表」にすら見えます(上場企業であれば、粉飾決算は、IR情報(⇒WIKI)として、当然公表すべき事項だと思います)。
粉飾決算の事実を記者会見で公表していれば、記者会見は全然別のものになったと思いますし、債権者(被害者)の初動(もちろん警察検察の初動にも)にも大きく影響したでしょう。
破産手続の趣旨は、破産の残余財産の「公平な配当」だけでなく、破産に至った経過の「情報の配当」にもあると言われています。
あえて粉飾決算を隠すのは、この「情報の配当」に大きく反することです。
中立であるべき破産管財人は、猛省し、今後は、厳正かつ適切な破産管財業務を行っていただきたいものです。
また破産申立て代理人も、依頼者の立場に固執するのではなく、破産は、債権者(被害者)の資産に大きく影響するものであることを十分に配慮し、債権者の判断に大きく影響を与える「粉飾決算の情報」を、「あえて公表せず」というのは、市民から見た、弁護士の品位にも大きく影響がある問題であることを十分に理解すべきではないでしょうか。
[参考]
■帝国データバンクの破産情報
(株)てるみくらぶ(資本金6000万円、渋谷区渋谷2-1-1、代表山田千賀子氏、従業員130名)は、3月27日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。
申請代理人は柴原多弁護士(千代田区大手町1-1-2、西村あさひ法律事務所)ほか。破産管財人は土岐敦司弁護士(港区虎ノ門4-3-1、成和明哲法律事務所)。本件に関する問い合わせ窓口は03-3499-7555<平日の10時~17時>。
■東京新聞:てるみくらぶ 14年から粉飾決算 16年9月期は15億円赤字=東京新聞2017年3月30日朝刊
経営破綻した旅行会社「てるみくらぶ」(東京)が少なくとも二〇一四年から粉飾決算を繰り返していたことが二十九日、破産手続き開始申立書で分かった。実際には赤字だったのに、決算書上は黒字に見せかけていた。同社のずさんな経営実態が浮き彫りとなった。
また最後の決算となった一六年九月期は、決算書上は営業損益が一億一千万円の黒字となっているが、実際は十五億円以上の赤字だった。四億五千万円のプラスとしていた純資産も、数年間にわたる粉飾で実際には七十四億円程度の債務超過に陥っていたとみられる。
申立書によると、同社は一四年九月期から営業損益が大幅赤字となっていたが、売上原価や販売管理費といった費用を過少計上するなどして決算書上は黒字を確保しているように装っていた。銀行や税務署など、提出先によって内容の異なる決算書を複数作成していたことも判明。関係者によると、融資を継続してもらうために銀行には黒字と説明していたとみられる。
資金繰りに行き詰まった今月二十三日まで一日当たり約千~二千件の新規予約の受け付けがあり、旅行代金の前受け金が約百億円あった。本来はこのお金で旅行サービスを提供しなければならないが、同社は広告代金など他の支払いに回す自転車操業を続け、破産時には手元に約二億円しか残っていなかった。
■以下、「てるみくらぶ」関連の僕のTweet
・2017年03月29日(水)
「てるみくらぶ」などの破産会社の労働者への国の未払賃金立替払制度=厚生労働省>立替払をする額は、未払賃金の額の8割です。ただし、退職時の年齢に応じて88万円~296万円の範囲で上限が設けられています。http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/shinsai_rousaihoshouseido/tatekae/…
posted at 18:02:40
東京商工リサーチが2017年3月27日に破産開始「てるみくらぶ」の資産内容と関連会社の状況を発表=資産状況が明らかに、3月23日現在、資産約27億、負債約150億。債務超過が半年で50億円以上膨らみ急激な悪化 | トラベルボイス https://www.travelvoice.jp/20170328-85867
posted at 17:25:20
・2017年03月28日(火)
てるみくらぶ被害者の方へ=破産管財人の連絡先>平成29年3月27日 破産管財人就任のご挨拶 株式会社てるみくらぶ破産管財人 弁護士 土岐敦司 TEL03-3499-7555(平日10:00~17:00)FAX03-3499-5600 http://www.tellmeclub.com/20170327_info.html#info3…
posted at 10:08:25
旅行業者倒産は消費者問題!>観光庁は「てるみくらぶ」の客約2500人が38の国と地域に滞在しているとし安全に帰国できるよう対応を急いでいます=てるみくらぶ「出国した人は自力で対処を」 https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170327-00000075-nnn-soci… ⇒http://kito.cocolog-nifty.com/topnews/2009/07/--1980.html…
posted at 09:53:16
- 弁護士 紀藤正樹 Masaki kito
- 宗教被害や消費者被害、インターネット犯罪に詳しい。



