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日本の生産性、本当に低いのか?

 日本経済が長期低迷したりジリ貧に喘いでいるのは、経済の成熟化による潜在成長率の鈍化と、低生産性に起因すると専門家はよくいう。

 先週も書いたように、生活必需品などモノの充足に向けての消費と投資は一段落したが、生活の質を向上させようとするお金のつかい方は、まだこれからである。

 モノから質への消費や投資が高まってくれば、いくらでも潜在成長率を高めることはできる。 なにしろ、文化や芸術、教育、スポーツ、技術、寄付などの分野へお金をつかうことは、無限に広げることが出来るのだから。

 一方、日本の低生産性については、一度しっかり考えてみる必要がある。 日本の場合、製造現場と比べ事務部門の生産性はガクンと落ちると、決まったように言われる。

 では、事務部門のどこがそれほどまでに非効率なのか? よく指摘されるのは、組織の硬直化やダラダラ仕事がもたらす低生産性だ。

 本当にそれだけだろうか? 別の見方はできないものだろうか? そもそも、低生産性の計算は投入された総労働力量に対するGDPなどの総産出額である。

 そう、一人あたりの労働で、どれだけ富を生み出しているかを問うと、日本はかなり低いということになる。 それも、製造の現場ではなく事務作業の分野で劣っているということだ。

 そこで考えてみたいのは、ほとんど税金で養われているようなゾンビ企業や、利権や既得権に守られた官業や政府の外郭団体といった存在である。

 そういった企業体は、ただ税金を食っているだけである。 官業としての収入や補助金さらには交付金を売上げとし、そこから天下り給料などを支払うだけで、社会的に何の富も生み出していない。 いってみれば、単なる消費団体で、生産性はゼロどころかマイナスである。

 日本の場合、そういった税金ゾンビが経済のあちこちで大量に巣食っている。 たしかに雇用という観点では、実に多くの人達を食わしている。 しかし、富の創出はゼロ同然である。

 この部分が大きく足を引っ張って、日本とりわけ事務部門の生産性を引き下げているといえないだろうか。 利権や既得権が日本社会や経済に深く根を張っており、そこが予算投入つまり税金を食うだけで生き永らえている。

 この図式の中には、競争制限に走りがちな業者行政も含まれており、企業の新陳代謝にずっとブレーキをかけているわけだ。 それも日本の生産性の足を引っ張っている。

 こう見てくると、日本経済社会のゾンビ化は深刻である。 経済活動の活力を削ぐだけでなく、税金をいう形で国民に大きな負担を押し付けているといえよう。

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