記事

舛添氏に対する不起訴処分への検察審査会審査申立

審 査 申 立 書

  

2017年3月27日

東京検察審査会 御 中

審 査 請 求 人
               政治資金オンブズマン・代表上脇博之
              代理人 弁 護 士 阪 口 徳 雄

第1 申立の趣旨
下記被疑事実について「起訴相当」の議決を求める

1 告発状被疑事実1(政治資金規正法違反・虚偽記載罪)

(1)千葉県木更津市のホテル「龍宮城スパホテル三日月」における会議費用
「グローバルネットワーク研究会」(以下「グローバル研」という)の代表である舛添要一と同会計責任者であった野口英伍が、2013年1月3日に「龍宮城スパホテル三日月」において23万7755円を「会議費用」として支出した旨、2013年分政治資金資金報告書に記載したこと、および2014年1月2日にも同様に「龍宮城スパホテル三日月」において13万3345円を「会議費用」として支出した旨、2014年分政治資金収支報告書に記載したことは、政治資金規正法第25条第1項第3号(政治資金収支報告書虚偽記載罪)、刑法第60条(共同正犯)

(2)「天冨良かんの」等飲食代金
「グローバル研」の代表である舛添要一と同会計責任者であった野口英伍が、別紙私的飲食代金目録記載のとおりの支出をした旨、2013年分及び2014年分の各政治資金収支報告書に記載したことは、政治資金規正法第25条第1項第3号(政治資金収支報告書虚偽記載罪)、刑法第60条(共同正犯)

2 告発状被疑事実2(美術品、絵画、骨董品 額縁などの購入等に関する被疑事実)

(1)「資料代」という虚偽記入罪の被疑事実
 「グローバル研」は2012年分政治資金収支報告書に別紙「2012年グローバル研究会資料代名目で購入した美術品、絵画、骨董品等」及び2013年分政治資金収支報告書に別紙「2013年グローバル研究会資料代名目で購入した美術品、絵画、骨董品等」、「新党改革比例区第四支部」(以下「第四支部」という)は2012年分政治資金収支報告書に別紙「2012年第四支部資料代名目で購入した美術品、絵画、骨董品等」各記載の日時に、各記載の者に、各金額を「資料代」として支出した旨の記載したことは、政治資金規正法第25条第1項第3号(政治資金収支報告書虚偽記載罪)、刑法第60条(共同正犯)

(2)政治団体の解散に当たっての美術品、絵画、骨董品 額縁などの業務上横領罪の被疑事実
「グローバル研」並びに「第四支部」の各代表者だった舛添要一が、別紙
「2012年グローバル研究会資料代名目で購入した美術品、絵画、骨董品、額縁等」
「2013年グローバル研究会資料代名目で購入した美術品、絵画、骨董品、額縁等」
「2012年第四支部資料代名目で購入した美術品、絵画、骨董品、額縁等」
「2011年第四支部備品など名義で購入した美術品、絵画、骨董品、額縁等」
「2012年第四支部備品など名義で購入した美術品、絵画、骨董品、額縁等」
「2013年第四支部備品など名義で購入した美術品、絵画、骨董品、額縁等」
記載の美術品、絵画、骨董品、額縁など合計578万7764円に相当する美術品、絵画、骨董品、額縁などのうち、外国人などに交付されたもの以外をほしいままに横領する等したことは、刑法第253条の業務上横領の罪。

第2 申立の理由

1 審査申立人
    別紙目録のとおり

2 罪 名
    政治資金規正法違反(虚偽記載罪)、刑法第253条違反(業務上横領罪)

3 被 疑 者
    舛添要一、野口英伍

4 処分年月日
   2017年(平成29年)3月3日

5 不起訴処分をした検察官
   東京地方検察庁 検事  原田 尚之

6 検察官の処分
   不起訴処分。その理由は、
   舛添要一においては、政治資金規正法違反に関し
                        告発事実1(1)につき起訴猶予
                        それ以外の事実につき嫌疑不十分
             業務上横領に関し嫌疑不十分
           野口英伍の政治資金規正法違反に関し、嫌疑不十分。

第3 不起訴処分の不当性

1 舛添要一の政治資金規正法違反の告発事実1(1)の起訴猶予処分の不当性

起訴猶予の理由は不明であるが、おそらく舛添要一の本件行為は「グローバル研」の政治活動の「支出」ではなく「政治家個人の私生活上の経費」であり政治資金規正法の虚偽記載罪には該当するが、反省もしているなどの情状で起訴猶予にしたと思われる。

舛添要一が本件告発前までは、これらの「会議費」なども正当な政治活動であり、「第3者」の元特捜部の検事であった弁護士の「専門家の調査報告」は「政治資金規正法においては政治活動の定義がない」として、不適切であるが違法ではないという珍妙な法律論で責任がないなどとし、自己の行為を正当化した。いままでも多くの政治家は政治団体の政治活動でない個人の私生活上の支出も従前のあいまいな解釈で支出を行っており、それが政治不信を助長してきた。

今回の検事の起訴猶予処分では本件支出は政治活動の支出でないということになったが、政治団体のどこまでの支出は違法になり、どの範囲の支出は適法な支出であるのかその基準が一切明らかにならない。又今後も政治家は同じような個人的な支出を政治団体の支出として紛れ込ませる可能性は高い。そして発覚して告発されても検事の前で「反省」するそぶりをすれば不起訴になるというのでは犯罪防止の抑止効果が発揮されない。

舛添要一は告発前において自己の行為を正当化していたが、告発後は「反省」した形をつくっている事案であるので起訴猶予処分は不当である。この程度で起訴猶予にするのでは今後も政治家は同じことを繰り返すし、政治団体の支出の基準が明確にならない。その基準を明らかになることによって今後政治家が同じ支出をすれば起訴されるのという抑止効果の為にも「起訴相当議決」をされたく申し立てする次第である。一般人の犯罪であれば金額の程度から見て起訴猶予はあり得るが、こと国民のトップに立つ政治家への処分において起訴猶予はあってはならない。

2 舛添要一の資料代などの購入告発事実について嫌疑不十分とした検事の処分の不当性

(1)資料代などが購入行為につてのついての処分の不当性

 本件「資料代」と記載されていた物品は「美術品、絵画、骨董品、額縁等」の個人の嗜好品である。検察官が何故これらの物品を購入して「資料代」名目で政治資金収支報告書に記載した事実について嫌疑不十分としたか、どのような捜査を尽くして、どのような証拠が足りず嫌疑不十分になったかは不明である。しかしこれらの物品についても個人的嗜好の為の骨董品などであれば、これは「政治家個人の私生活上の経費」に該当し、前記「会議費」と同様政治団体の政治活動に関する支出ではない。そうだとすれば物品一つ一つについての購入目的、購入後どのように処分したのかをキチント点検して、捜査を尽くすべきであったと思われる。その結果、ある物件は外国人に配ったのであれば日本文化の理解の為に政治活動をいうこともあり得るが、他方で、購入後、自らの個人的嗜好を満足させるためであれば、これは政治活動とは無関係であり、その支出は違法である。どうも十把一絡にして嫌疑不十分にして処分をしたとしか考えられず、それでは捜査を尽くしたことにならない。従ってこのような個人の政治家が自らの個人的嗜好の満足の為に「資料代」という名目で政治団体の支出した物品については起訴相当の議決をすべきである。

(2)業務上の横領についての処分の不当性

本件告発物品のうち、政治団体の解散時まで保管していた物品はおそらく個人的嗜好の為に保管していたと思われる。その保管物はもし政治団体の活動の為に支出に該当するのであれば、この物品は政治団体に帰属するものである。もし解散と同時に処分していたならばそれは業務上の横領罪に該当することは明らかである

個人的な嗜好の為に購入した物品については資料代名目の支出は虚偽記載罪になるので、告発物件については、購入後、政治活動に使った物品以外は、どちらかの罪(虚偽記載罪か横領罪)は成立するはずである。

(3)まとめ

以上の事実を捜査せず検察官が十把一絡にして嫌疑不十分とした処分は不当であり、最低でも不起訴不当であり、物品のついて明らかな個人的嗜好品で購入した物品は政治資金規正法違反に該当し、他方で政治資金規正法違反に該当しない物品については業務上の横領罪が成立する

(4)なお秘書である野口英悟については、政治資金規正法違反の点では審査請求するが、業務上の横領罪の点での審査請求をしない。

3 結論

よって審査請求人は上記の通り舛添要一および野口英悟の行為について起訴相当の議決をされたく申し立てをする

あわせて読みたい

「舛添要一」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    テラハ問題を理解できぬ若者たち

    NEWSポストセブン

  2. 2

    賭け麻雀合法? 宗男氏声荒らげる

    BLOGOS しらべる部

  3. 3

    PCR至上主義は幻想 韓国で露呈

    中村ゆきつぐ

  4. 4

    裏に電通? 怪しいコロナ業務委託

    青山まさゆき

  5. 5

    欧州で超過死亡 コロナ関連か

    ロイター

  6. 6

    黒川騒動で賭け麻雀モラル崩壊へ

    木曽崇

  7. 7

    役満狙った黒川氏 イカサマ失敗

    毒蝮三太夫

  8. 8

    月に30万円稼ぐパパ活女子の本音

    文春オンライン

  9. 9

    コロナで「おさわり」も禁止せよ

    幻冬舎plus

  10. 10

    河井夫妻支えた安倍首相の思惑は

    猪野 亨

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。