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【読書感想】すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論

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すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

Kindle版もあります。

すべての教育は「洗脳」である?21世紀の脱・学校論? (光文社新書)

すべての教育は「洗脳」である?21世紀の脱・学校論? (光文社新書)

内容(「BOOK」データベースより)

学校とは本来、国家に従順な国民の養成機関だった。しかし、インターネットの発達で国境を無視した自由な交流が可能になった現代、国家は名実ともに“虚構の共同体”に成り下がった。もはや義務教育で学ぶ「常識」は害悪でしかなく、学校の敷いたレールに乗り続けては「やりたいこと」も「幸せ」も見つからない。では、これからの教育の理想形とはいかなるものか?「学校はいらない」「学びとは没頭である」「好きなことにとことんハマれ」「遊びは未来の仕事になる」―本音で闘うホリエモンの“俺流”教育論!

 「洗脳」という強い言葉に、堀江さんの「学校教育による画一化や価値観の押しつけ」への憤りがあらわれています。

 堀江さんは僕と同世代で、中学校時代に体験した、あるエピソードを語っておられます。

 小中学校では「給食は残さず食べなければならない」「廊下を走ってはあらない」「先生とすれ違うときは挨拶をしなければならない」など、人権侵害スレスレの禁止令もたくさんある。

 僕自身が体験した、象徴的なエピソードを紹介しよう。

 中学1年生の時のことだ。その日は雨で、校庭での体育の授業が中止になった。代わりに僕たちは、教室で教育ビデオを見せられた。ビデオの内容は覚えていない。ということはやはり退屈な内容だったのだろう。

 ビデオを見終わった後も、さらに教室の退屈な話が続いた。僕は眠くなった。話を聴きながら自然とあくびをしていた……次の瞬間、目から火花が散った。教師が、僕の頭を殴りつけたのだ。しかもゲンコツは2発、3発と続いた。

「社会ってこういうものなのか!」

 殴られながら、僕は心から驚いた。眠くてあくびをしただけで、ボコボコに殴られる。それが当然とされるのが学校であり、それを内包する社会の姿なのだ。僕はその後も幾度となく、くだらない理由でタコ殴りにされた。

 教師はきっと、「目上の人が話している時に、気をそらしたり、眠気をあらわにしたりするべきではない」という「禁止」を、体罰という形で僕の身に叩き込んだつもりなのだろう。

 あれをしてはダメ、これをしてはダメ、と禁止のルールを増やしていくことは、非常にコストの安い教育手法だ。教師たちは難しいことを考えず、ただ禁止の柵からはみ出した者を叩いておけばいい。

 禁止のルールを十分に身につけた子どもたちは、晴れて常識人として、そして凡庸なジェネラリストとして社会に出ていくことになる。そして彼らは、大人になってからも自分で自分にブレーキをかけ続けてしまうのだ。

 1970年代から80年代くらいは、まだ「体罰による指導」は、大怪我をさせるようなものでなければ、容認されていた時代でした。

 僕はどちらかというと、「凡庸なジェネラリストとして、少しでもマシに生きる」という子どもだったので、そんなにタコ殴りにされていたわけではありませんが、それでも理不尽に感じたことはたくさんありました。

 でも、「学校なんていらない」とも、思わないんですよね。

 今の学校のありかたには、改善の余地はあるとしても。

 自分の子どもをみていると、人間が「やりたいこと」をできるようになるためには、あるいは、何かに興味を持つためには、「環境」が必要なのだな、と感じます。触れたことがないものに人は興味を持たないし、子どもが触れるものには、周囲の影響がある。

 たしかに、学校には、国家が軍人や工場労働者になれるような「一定の能力を持つ人間を型にはめて育成する」という面もあります。

 しかしながら、「やりたいこと」だけしかやらない人は、本当にやりたいことで生きていくのは難しいのです。

 僕はイチロー選手がこんな話を以前されていたのを記憶しているのです。

「キャッチボール~ICHIRO meets you」(「キャッチボール~ICHIRO meets you」製作委員会著・糸井重里監修)より。

イチロー:これね、大事なことなんですよ。

 僕がよく小さい子に言うのは、「野球がうまくなりたかったら、できるだけいい道具を持ってほしい。そしてしっかりとグラブを磨いてほしい」ということと、「宿題を一生懸命やってほしい」ということ、なんですね。

 宿題をやる意味は、宿題そのものだけではないんですよ、実は。

 なんでぼくがそれを大事だと思っているかというと……大人になると、かならず上司という人が現れて、何かをやれ、と言われるときがくると思うんですね。

 子どもにとっていちばんイヤなことは、勉強することなんです。

 よっぽど勉強が好きな人はおいておいて、キライなことをやれと言われてやれる能力っていうのは、後でかならず生きてきますよ。

 ぼくが、宿題を一生懸命やってよかったなと思うのは、そこなんですね。

 プロ野球選手という個人が優先される場所であっても、やれと言われることがものすごくあるわけです。だったら、一般の会社員になって、そんなことは毎日のことのはずです。だから、小さい頃に訓練をしておけば、きっと役に立つと思うんです。

 やれと言われたことをやる能力を身につけておけば、かならず役に立つ。

 「自分は野球が好きだからそれだけやっていればいいや」といって宿題を放棄してしまったら、おそらく、後で大変な思いをすると思うんですよね。

 堀江さんとイチロー選手のどちらかが正しい、間違っている、というわけじゃないんです。

 でも、お父さんの厳しい指導のもと、好きな野球ばかりやっていた、というイメージを持っていたイチローさんが、「宿題」をやること、「キライなことをやれと言われてやれる能力を身につける」ということの重要性を語っておられたのは、すごく印象的でした。

 もちろん、理不尽な体罰や決まり事に盲目的に従う必要はありません。

 それでも、人間のなかで生きていく以上、避けられない「やりたくない、めんどくさいこと」っていうのはあるわけで。

 大部分の人は、堀江さんにもイチローさんにもなれないわけです。

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