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小池都知事の「安心論」の欺瞞

小池都知事は築地の土壌汚染情報が出てから豊洲も安全であることを認めざるを得なくなったけれども、なお「安心ではない」の一点張りで移転を拒み続けています。

その小池版「安心論」の中核をなすのが以下の発言です。

地上と地下と分けるという考え方、それが一体、消費者としての理解とその選択に、実際に消費者はそれだけ合理的な考え方をしてくれるのかどうかというのはクエスチョンマークだ

その後の議会答弁でも「安心とは消費者の選択だ」と言い続けていますが、では一体私たち消費者はどうやって「築地の魚」「豊洲の魚」を「選択している」のでしょうか。

私たちが水産物を買うときは、スーパーや魚屋、パッケージした食品メーカーや飲食店を信頼して買ってるのであって、それが築地市場を経由したものかどうかを気にすることはありません。

そして、前回食べたものが安価で美味しかった場合はリピートし、そうでなかったときは別の選択をするだけです。

困るのは、買って食べたものが安全でなかった場合だけで、これは消費者の立場で判断することが事実上不可能な以上、供給者に責任をもってもらわないといけません。

つまり、安全性さえ確保されていれば、消費者はその次に「安くて美味しくて簡単に入手できるもの」を選択してるのであって、「どこの市場が安心できるか」という観点はあまりないでしょう。「築地××」と書いてあっても不味ければ次は買いません。それだけのことです。

消費者がリピートしたくなるような、安価で高品質なものが提供できるかどうかが「消費者の選択」を握る鍵であり、市場の衛生環境やまして建物の評価など全く関係ない。卸売業者の人気とは結果的に後からついてくる(しかも、誰も名前も知らない)ものでしかないのです。

小池都知事が消費者の選択を気にするのであれば、市場を通った魚が低価格・高品質を実現できるように技術的・経済的観点から正しい施策を打ち出すのが肝要であって、豊洲新市場というハコモノのイメージなどどうでもいいはずです。

中央卸売市場のイメージが「消費者の選択」に影響を及ぼすかのように小池都知事が言っているのは、移転を延ばすための屁理屈にすぎないと思われます。

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