記事

4月から「部活動指導員」導入 部活動活発化と教師の負担軽減へ


教員の1週間の勤務時間とその内容 (出所)文部科学省

「国づくり、地域づくりは、人づくりから」

参議院議員(全国比例区)赤池まさあきです。

連日、参議院では予算委員会が開催されて、来年度予算案について審議されていることになっています。予算委では、大臣に予算案以外の質問することができ、NHKで生放送される機会も多く、マスコミからも注目されるので、野党にとって格好の政権批判と自党アピールの場になっています。それが、予算審議、そして国家国民の利益に繋がるのであればまだいいのですが・・・

以上のような傾向は衆参両院とも変わらないのですが、両院の審議方法には違いがあります。衆議院の予算委員会では、委員会本体の議論以外に分科会方式が採用されており、各議員が分科会に分かれて審議することが制度化されています。参議院より倍近い人数がいる衆議院議員、特に若手議員にとっては質問する絶好の機会となります。

一方、参議院では、分科会方式ではなく委嘱審査方式が採用されています。予算委から各常任委員会に予算審査が委嘱されて、各委員会に分かれて省庁ごとに予算審議が行われます。3月16日(木)午後には、参議院文教科学委員会の理事懇談会が開催されて、予算委員長から依頼された、来年度の文部科学省関連予算案の審議日程を調整し、来週には実施する予定です。

●ニュシ・モザンビーク共和国大統領が来日「自由で開かれたインド太平洋戦略」

外交面では、サウジアラビア王国のサルマン国王一行が離日し、入れ替わるようにモザンビーク共和国のフィリッペ・ジャシント・ニュシ大統領らが来日し、安倍総理と首脳会談を行いました。

モザンビークは、アフリカの南東部の沿岸部にあり、南は南アフリカと接し、海を隔ててマダガスカル島があります。面積は我が国の2倍ありますが、人口は2800万人、43部族に分かれ、キリスト教が4割、イスラム教が2割弱、後は原始宗教を信仰しています。ポルトガルの植民地でしたが、1975年独立し、我が国はすぐに承認し、今年は外交関係樹立40周年の節目を迎えています。993年に我が国がアフリカで初めて自衛官をPKOに派遣したのはモザンビークでした。天然ガスや石炭、アルミなどの天然資源が豊富であり、6%の経済成長しています。我が国は米国に次ぐ第二の援助国です。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/mozambique/index.html

安倍総理は「自由で開かれたインド太平洋戦略」を打ち出しており、アジアとアフリカの2つの成長センターである大陸と2つの大洋を、国際法に基づく自由で安定した関係で結びつけ、繁栄に繋げたいというものです。その中で、アフリカ南東部に位置するモザンビークは重要な拠点であり、今回二国間関係では我が国からの34億円の無償資金協力でモザンビークの南部にある首都マプトと北部のナカラ回廊をつなぐ幹線国道整備を行い、1千人の人材育成を支援することでも合意しました。また、我が国が主導する国連安保理改革、海洋安全保障、北朝鮮の拉致、核、ミサイル問題についても、賛同して頂きました。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/page4_002867.html

●4月から「部活動指導員」が導入

3月14日(火)に、文部科学省では、4月1日から学校の外部人材を「部活動指導員」制度を創設することを公布しました。

 学校の部活動、運動部に所属している生徒は、中学校では65%、高校では42%と言われています(中体連、高体連、高野連調査)。学校の部活動の教師以外の外部指導員は、既に中学校で3万人、高校で1万人いると言います(文科省調査)。しかしながら、子供たちにとって必ずしも専門家からの指導を受けることができず(競技経験ない教員割合中学46%、高校41%。体協調べ)技量の向上がままならず、体罰が大きな問題となったり、教員にとっても学習活動以外の業務の最大の負担となっていました。

 表の通り、我が国の教員は、先進34カ国で比較すると、勤務時間が週54時間と一番長く、一方授業時間は平均より短く、スポーツや文化の課外活動が7・7時間と最長だという調査結果が出ています(OECD2013)。

今までは外部指導員の法令上の根拠規定がなく、部活動も学校の教育活動である以上、教員が必ず部活動の顧問に就任することが求められ、学校外の各種大会では、教員の引率が義務付けられていました。そこで、スポーツ庁、文化庁、文部科学省では、部活動に従事する教員の手当を拡充するとともに、学校教育法施行規則の省令を改正し、外部人材を「部活動指導員」として法令の根拠づけを行い、以下7点を学校の設置者に通知しました。

●⑴部活動指導員の職務 ~顧問教員に代わって

 部活動指導員は、学校の教育計画に基づき、生徒の自主的、自発的な参加により行われるスポーツ、文化、科学等に関する教育活動(学校の教育過程として行われるものを除く)である部活動を、校長の監督を受け、技術的指導に従事することになります。校長は、部活動指導員に部活動の顧問を命じることができるようになります。その場合は、担当調整のための教諭を指名する必要があります。

部活動指導員の職務は、部活動の実技指導や安全・障害予防、用具・施設の点検管理、会計管理、保護者等への連絡、指導計画の作成、生徒指導、事故対応、学校外での活動(大会・練習試合等)の引率等が考えられます。部活動指導員が大会に引率できるようにするためには、大会の主催者である中体連や高体連、高野連等においても、関係規定の改正等が行う必要があるため、文科省から協力が依頼されて、承諾を得ているとのことです。

●⑵規則の整備 ~設置者次第

 学校の設置者(教育委員会や学校法人等)は、部活動指導員に係る規則等を整備し、身分、任用、職務、勤務形態、報酬及び費用弁償、災害補償、服務及び解職に関する事項等の必要な事項を定めることになります。設置者次第ですが、

●⑶任用 ~専門性と学校教育への理解

 部活動指導員の任用に当たっては、指導するスポーツや文化活動等に係る専門的な知識・技能のみならず、学校教育に関する十分な理解を有する者とすることが求められています。

●⑷研修 ~事前と定期的に

 学校の設置者や学校は、部活動指導員に対し、事前に研修を行い、その後も定期的な研修を行ってもらうことになります。研修は、部活動が学校教育の一環であることなど部活動の位置づけと教育的意義、生徒の発達の段階に応じた科学的な指導、生徒の人格を傷つける言動や体罰の禁止等、十分に理解してもらわなければなりません。

●⑸生徒の事故対応 ~災害共済給付制度対象

 学校管理下での部活動による生徒の負傷等の事故が発生した場合は、災害共済給付制度の適用となります。

●⑹適切な練習時間や休養日の設定を

 学校の設置者や学校は、部活動指導員の指導であっても、行き過ぎた部活動が、生徒における様々な無理や弊害を生むことから、平成29年1月6日付でスポーツ庁からの調査結果に基づく通知を踏まえて、練習時間や休養日を適切に設定することが求められています。なお、文科省では、平成29年度に部活動の実態調査を行い、平成30年度中に、科学的医学的な知見を踏まえた練習時間や休養日の設定を含む「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」を策定することになっています。

●⑺生徒、保護者及び地域の理解

 学校設置者や学校は、関係者の関心が高いことから、部活動指導員の配置に当たっては、事前に情報提供を行い、生徒や保護者等の理解を得ること。また、部活動指導員の確保に当たって、地域の体育協会、スポーツ団体、スポーツクラブ等との連携を積極的に図ることが求められています。

●部活動指導員の普及は首長次第

 以上、文科省から学校設置者に対して、部活動指導員制度の留置点7点を通知しました。課題は、制度の普及です。せっかく制度化される部活動指導員ですが、普及するかどうかは、学校の設置者次第となります。中高は公立校が圧倒的に多いので、各地の教育委員会、待遇等の予算の裏付けが必要となりますから、首長の意向が大きいと思います。ぜひ全国の首長には、部活動指導員制度が創設されるわけですから、子供たちの部活動での技量向上や人間的な成長のために、また教員の業務改善のために、さらにスポーツ選手等の第二の人生のためにも、各学校に部活動指導員を導入してほしいと思います。

 今後、部活動指導員を日本体育協会等の資格と連動させて、国家的な資格化を目指し、スポーツ選手の現役後の第二の人生に繋がるべく、国と地方の連携、官民一体で待遇改善を図っていければと考えています。

 私は、わが国の伝統的な精神、智・仁・勇の「三徳」に基づき、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」をモットーに、全ては国家国民のために、日々全身全霊で取組みます。

あわせて読みたい

「部活動」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    本厚木が1位 住みたい街は本当か

    中川寛子

  2. 2

    GoTo見直し 協力体制みえず幻滅

    中村ゆきつぐ

  3. 3

    バイキングで疑惑報道の社長怒り

    SmartFLASH

  4. 4

    赤旗は佐藤優氏批判する資格なし

    鈴木宗男

  5. 5

    新井浩文が語った「性的武勇伝」

    文春オンライン

  6. 6

    よしのり氏「皇女」案に危機感

    小林よしのり

  7. 7

    意見広告は嘘でも許容されるのか

    島田範正

  8. 8

    集団免疫 日本が目指すのは無謀

    ニッセイ基礎研究所

  9. 9

    よしのり氏 コロナの正体見たり

    小林よしのり

  10. 10

    なぜリベラリズムは生き残るのか

    SYNODOS

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。