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2000年を境に、高齢者のライフスタイルも変わって、自分の終の棲み家は施設と考える人も増えた - 「賢人論。」第34回(中編)鴨下一郎氏

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応能負担というのをより鮮明にしていく

鴨下 ある程度いろいろなメニューをつくっていくのです。例えば、個室ユニットだとかのサービスはそれなりの受益者負担というか、応能負担にして、施設側の経費を補てんするようなことをメニューとして提示するのです。それに対して余裕のある人がスペースを専有したいと思えば、それなりの負担を自分の選択で買っていただくのです。

みんなの介護 最近では、東京都豊島区のように、公的なサービス以外のものを増やしていく動きが見られます。

鴨下 もともと介護保険には、制度的にも混合介護的なものが入っています。自分はもう少しアメニティを買いたいっていうときにそういうメニューがないというのは困るでしょう。

さりとて、そんなことを言っても“負担能力がないんだからサービスをきちんとしてよね”という人に対して、どこまでアメニティを提供するかというのは考えなければなりませんが。

みんなの介護 あらかじめ周知を徹底しておかなければ、“今まで払い込んできたのに、これしか受けられないのか”という制度に対する理解のギャップが生じてしまいそうです。財政や予算といった問題から語られることは多いですが、そもそも介護保険には「自立支援」の理念を含むことにも言及するべきでは。

鴨下 何から何まで手を差し伸べて全部お世話をするのでは、その人自身のためにはならないでしょう。自治体が地域住民の生活のために保障する最低基準を決めて、それは絶対に国が守る。それ以外のプラスアルファの部分については工夫をして、負担をしていただくしかありません。

食事で言うと、ごはんとみそ汁、おかず1品は全員にサービスをする、と決める。トッピングは自分の財布と相談して、買いたい人には買える、もしくは買わなくてもお腹はそれなりにいっぱいになる、というような応能負担の仕組みをより鮮明にしていくということなのかなと思っています。

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