記事

シニア向け月刊誌『GG』への既視感

 なかなか眠れないので、メモ代わりに。

 あの『LEON』の創刊編集長だった岸田一郎氏が、50〜60代に向けた月刊誌『ジジ(GG)』を創刊するそうだ。

 LEON創刊編集長による月刊誌「ジジ(GG)」創刊 ファッションから相続・遺産まで掲載(Fashionsnap.com)

 表紙は、いかにも『LEON』っぽいテイストで苦笑したのだが、「バブルを経験した彼らのモノやコトへの興味はいまだ旺盛」という分析にはちょっと笑えなかった。確かに会社役員クラスに就いている層はそうかもしれないが、同じ世代でリストラを経験して低所得に喘いでいるというひとも少なくないだろうし、マジョリティはファッションや車、旅行などに関心を向ける余裕とも思えない。決して「ゴールデン・ジェネレーションズ(Golden Generations)」だとは見えないのだけど……。

 ここで思い起こされるのが、2006年頃に刊行されていた『ジー(Z)』だ。拙エントリーをご参照頂きたいが、この雑誌も「青二才禁止!55歳以上限定!!」と謳っていて、シニア男性のライフスタイル誌として、とりわけ旅行のトピックを多く特集していた。

 『GG』を発行するGGメディアは、HISが37.7%出資しているのだという。ここからも旅行が大きな扱いを受けることは規定路線のように見えるが、同世代の女性ほど男性が旅行に関心が高いか、というと疑問符を感じずにはいられない。
 発行部数は5万部ということは、コンビニ展開を視野に入れていると思われるが、先程挙げたようなこの世代の富裕層が書店も含めてどれだけ足を運ぶのか未知数だし、感度の高い人ならばスマホを使いこなしているだろう。そのあたりも前途多難感がある。

 ちなみに、『Z』を刊行していた龍宮社出版はその後2010年に倒産しており、2007年に雑誌を買収したエムスリーパブリッシングは2008年に『Z』を休刊させた上で出版事業から撤退してしまった。資料によると、「上半期で約1億円の営業損失」だったという(参照)。

 そんなわけで、まったく上手くいく要素が見当たらない『GG』で、「よく刊行を決定したなぁ」という感想になるわけなのだけど。雑誌好きとしては怖いもの見たさで創刊号は買ってみようと思う。できればネタになるような誌面を期待したい。

昭和40年男 2016年12月号
クレタパブリッシング (2016-11-11)
売り上げランキング: 18,060

あわせて読みたい

「雑誌」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    ワクチン接種で雰囲気は好転、一方で過激化する「反ワクチン」グループ…正しい知識に基づく感染症対策の継続を

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    06月13日 08:21

  2. 2

    森ゆうこ議員「北朝鮮にワクチンを提供せよ」立憲民主党の驚愕の外交センス

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    06月12日 08:49

  3. 3

    "やっぱりおかしい"消費税 安宿暮らしは「課税」なのに高級マンション家賃は「非課税」

    キャリコネニュース

    06月13日 09:08

  4. 4

    熊田曜子、谷村有美ら「芸能界セレブ」がコロナ禍で直面する夫からのDV

    渡邉裕二

    06月12日 14:04

  5. 5

    慣例主義の日本は、五輪やコロナのように二分化する議論で進化していく

    ヒロ

    06月13日 11:04

  6. 6

    ひろゆき氏、電話不要論を展開「若い人が嫌がるのは当然」 職場の“TELハラ”問題

    ABEMA TIMES

    06月12日 14:22

  7. 7

    コロナ不況で住宅ローンが返せない人急増 持ち家の売却は急いだほうがいい理由

    NEWSポストセブン

    06月12日 09:41

  8. 8

    9浪して早稲田大学に入学した30歳男性「まったく後悔ない」 偏差値41・壮絶いじめからの道のり

    キャリコネニュース

    06月13日 08:31

  9. 9

    支持率は37%に激減…それでも五輪に突き進む“菅政権のホンネ” - 広野 真嗣

    文春オンライン

    06月12日 09:55

  10. 10

    「常識外れの賠償は却下に」文在寅大統領には徴用工問題を解決する責任がある

    PRESIDENT Online

    06月12日 10:36

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。