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日本のメディア百害あって一利無し(2)

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私は地震津波原発事故があった時期は、オーストラリアのタスマニアにいた.24時間被災地の情報をくまなく放映するテレビとネットで情報を収集した.間もなく国際的な原子力の専門家などが「緊急事態に対応する為の会」を開催、3月12日からは「メルトダウンした」というニュースやブログなどが次々にネットに登場した.その中には「人類史上最大の人的災害で、どうやってどこに1億2千万の人間を非難させるのだ・・」という記事も3月中に目にした.

タスマニアで知り合った日本人女性の実家が福島だと言うことを知って、「すぐに全家族をタスマニアに避難させたら?こういう時だから、長期滞在ビザもすぐに発行してくれるはず.」とアドバイスし、その女性は私の目の前で家族に電話した.相手はいたってノンキに「原発から数十キロも離れているし、ここまでは被害はないって近所中いってるから大丈夫・・」いくら日本の外では、メルトダウンが確認され日本中が危ないといっても、日本でのテレビや新聞が危険はないと言っているので、何を言っても無駄だということを理解した.

このビデオはドイツの4月1日に放送された風刺番組:



4月に入り、欧州に戻ってきてからも「どうせ相手にされないので、見守るしかない」という心境で数ヶ月経ってしまった.そして放射能汚染が広がり、東電や政府のウソなどが日本で発覚し始めた.被害が広がっていることで、大勢の人々が原発や放射能汚染の実態を追求し、メディアや政府は信用できないと思い始めたことが、大惨事の中での唯一の救いかもしれない.

「日本のマスメディアも時々は本当の事や真実を書くから・・」という意見も沢山あるが、私には「百害あって一利なし」としか考えられない.外国語が堪能で世界中の情報を常にウォッチしているならば日本のマスメディアからの洗脳を避けられるはずなので問題はない.しかし、日本のマスメディアだけに頼っている人々は知らず知らずのうちに洗脳されてしまう.日本のマスメディアに洗脳されることの何がまずいかというと「真実や本当の世界の動向」は知らされず、日本(の権力)にとって都合の良いニュースや話だけ、または彼らに良いように曲げられたことしかしることが出来ないからだ.その結果自分たち、国民は世界の変化を知らず、泣くことになる.原発事故はその良い例だが、社会生活すべての分野で同じことが言える.某通信社の幹部から「お得意さんの悪口や一般の国民に不安を与えることは書けない」ことを知らされた.自分の媒体を持たない通信社にとってだれが「お得意さん」かというと「地方自治体や官僚」のようだ.普通の新聞社やテレビ・ラジオ局にとっては、スポンサーや広告を出してくれる企業になる.これでは民主国家どころか、法治国家であることも疑われる.

本当のことや真実を伝えることが問題になる以上に問題になることがある.それは、記者以外で大衆に影響を与える人々が、自由に発言できる環境とそのような人々の倫理観だ.そしてどれだけ沢山の時間が公共の電波に使用されたか.マスコミがやっていることは、ドラマやバラエティ番組や有名人を使い世論誘導すること.そういう中でどのように正しい判断が出来るだろうか?

1999年へ戻った当時、沢山の逆カルチャーショックに戸惑ったが、その一つに環境問題への理解度や解釈が日本の外とは全く違うことに気づいた.(もちろん全員ではないが、大多数の人々が・・)

・専門家を含め「地球温暖化」を信じない人たちが多い

・本当の意味での資源の節約をしようとする企業が非常に少ない

・ITを利用し、環境や温暖化対策を真剣に考えていない

・役所などの反デジタル化の意味が解らなかった

・環境の為の菜食を理解する人や推奨する人はほとんどいない

・人間の経済活動が地球環境を劣化させている事実は気がつかないか無視

環境問題を真剣に取り上げることは、今までの「経済の成長信仰」を見直さなければいけない.消費を減らしたり、食生活を見直したり・・・と沢山の今まで信じられてきたことを覆すことになる.日本の経済にとっては、とても不都合な真実と向き合わなければいけない.だから、日本のマスメディアは環境問題を取り上げないか湾曲させ、企業や権力に都合の良い方向へ世論を導いてきた.真実を追求したり、人々に本当のことを知らせないマスメディアは東電以上の犯罪者たちだ.

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