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できれば正確な報道を期待したいが

震災3県、1000人超なお身元不明('11/5/3中国新聞)
 東日本大震災で、身元が確認できていない犠牲者は2日現在、岩手、宮城、福島の3県で千人を超える。3県警は行方不明者の家族のDNAを採取し、データベース化する方針を固めたが、専門家は当初から「精度の高い方法で身元確認に備えるべきだ」と指摘していた。

 被災地で検視にあたった法医学者によると、1人の犠牲者にかける時間は30分程度。解剖もできず、死因の特定や身元確認は医師の主観に頼る状態だった。

 4月12日には、宮城県で別人の遺体を遺族に引き渡し、既に火葬されていたことが判明。宮城県警は「遺体を早く引き取りたいという遺族の心情を考え、DNA鑑定しなかった」と説明した。

 宮城県の関係者によると、遺体や遺品の取り違えは相次ぎ、複数の家族が1人の遺体を取り合いになるケースもあった。

 宮城県警は当初、身元が判明したと判断した遺体のDNAは採取していなかったが、こうした事態を受け、4月からすべての遺体から採取している。

 2004年のスマトラ沖地震や米中枢同時テロなどの現場に検視の専門家チームを派遣した赤十字国際委員会(ICRC)によると、日本政府に3月、チームの派遣を打診。しかし、検視を外国人に任せるには法律的にも問題があるなどとして断られたという。

 ICRCは生前・死後情報を照合するソフトなど、日本が導入していない身元確認のノウハウを蓄積しており、駐日事務所(東京都港区)は「科学的な身元確認を徹底するため、今からでも専門家チームを受け入れてほしい」と呼び掛けている。
岩手では、当初の段階から、医師と警察がある程度の身体的特徴を記録し、警察が指紋を採取し、歯科医がデンタルチャートを記載し、医師はDNA検査のための血液採取をしていた。

宮城を含め他の県がどうしていたのか情報はないものの、死因の特定は医師の主観に頼らざるを得なかったというのは事実だが、身元判定が医師の主観に頼っていたとは考えにくい。むしろ、ご遺族の主観に頼っていたというほうが正確だろう。

ニュージーランド地震の時は、ニュージーランドの身元判定が遅いなどと、批判的な報道が多かった。日本だったら、もっと早いはずだなどとの論調も見られたが、日本のやり方では、元々取り違えが起きやすいというのは、多くの法医学者が指摘していたところである。実際、日本で取り違えが起きてしまったら、報道は手のひらを返すような内容になる。

確かに日本のやり方は、未熟で準備が足りなかった。しかしながら、あまりに事前準備がない中、大変な大災害が起きてしまった現実も受け入れなければならない。それに、仮に外国のチームが入っていたら、本当にうまくいったのかなども、無責任に言いっぱなしにするのではなく、しっかり検討すべきだろう。

現場に行ったものからすると、果たして外国の方が来てくれたら、より効率的になり、正確性が増したのかといえば、疑問に感じる点がある。英語のできない日本の警察官が外国人を相手にすると現場はかなり混乱し、遅々として身元確認作業が進まなかった可能性もある。先進国でもこれだけの規模の災害を経験した国がどれだけあったのだろうか。彼ら自身も初めての経験だなどということもないのだろうか。

いずれにせよ、マスコミも含め、日本社会全体が、事前の準備がなかったことこそ反省すべきであり、そうしたことを今後の教訓にし、将来に備えた事前準備を今すぐにでも、具体的に始めるべきだと思うが、過去を振り返って、タラレバの話ばかりしても、あまり有益とは思えない。

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