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市場を動かすスクープを出しまくる地獄耳、アクシオスとは何者?

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先週のマーケットはアクシオス(Axios)のスクープに振り回されました。

まず「これまで国境税調整に対し冷たい態度を示してきたトランプが、態度を軟化させた」という材料でマーケットが騰がったかと思えば、ゲーリー・コーン国家経済会議委員長が「トランプは国境税調整に否定的だ」とコメントし、相場は売られました。ところが金曜日の大引け直前に「ホワイトハウスは国境税調整に前向きだ」ということが報じられ、引けピンで終わったのです。

これらのニュースを、悉く、いの一番にスクープしたのがアクシオスです。

ヘッジファンド達は、アルゴ・トレードを、トラ様のツイートに最適化していたのですが、この予期せぬニュース・ソースに振り回されました。

「一体、なにものなんだ、アクシオスって?」

それがウォール街で話題になりました。

アクシオスは未だ稼働してひと月足らずのウェブメディアです。その首謀者はジム・ヴァンデルヘイです。

彼はワシントン・ポストの記者からポリティコ(Politico)を立ち上げ、今回、アクシオスの創業に至ったわけです。

ポリティコの地獄耳記者、マイク・アレンもアクシオスの共同創業者に名前を連ねています。マイクはポリティコ時代に「政治家の楽屋落ちメルマガ」である「プレイブック」というメルマガを立ち上げ、オバマ大統領はもちろん、ワシントンDCの政治家全てが毎朝、NYタイムズを見る前に、まず「プレイブック」を読む…とまで言われた伝説的なメディアに仕立てた実績があります。

アクシオスは「スナップチャットとフェイスブックに最適化された、中立的かつ私見を挟まないニュースを、ミレニアル世代に届ける」目的で設立されました。

アクシオスは「NYタイムズなどの記事は長尺で退屈すぎる。メディアのサイトはガサツで、読者は後回しにされている。読者を釣れるように見出しばかり工夫して、中味がそれに合致していない。これではフェイク・ニュースと差別化できないのは当然だ。アクシオスは簡潔(cleanest)で利発(smartest)な記事を、読者がいちばん「すとん」と受け取りやすいスナップチャットやフェイスブックなどを通じて届けることを目指す」としています。

ただミレニアル層をターゲットにするからといって、ニュースをわかりやすくする(dumb-down)することは、しません。

若者層だって本格派のニュースを渇望しているはずだし、それを咀嚼する能力はあると信じているわけです。

実際、マイク・アレンは究極のワシントン・オタクであり、ニュース・ジャンキーです。

そのマイク・アレンが、アクシオスを通じて、ずばずば単発的な直球を読者に投げ込んでくる……つまり、あたかも「上級ゲーマー」たちだけを相手にしたかのような、情報強者同士のバトルが、アクシオスの醍醐味なのです。


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