- 2017年02月27日 07:33
圏央道の9割が開通 高速道路に初ナンバリング

地域経済の振興や救急救命活動、災害時の復旧・復興にとって、道路等の社会資本整備は、人材育成とともに必要かつ不可欠です。人口減少時代に入り、これ以上の新規の公共事業はいらないという批判がありますが、それは社会資本整備が完成した後の話で、災害大国である我が国では、着実な整備は不可欠だと考えます。
●ストック効果とミッシングリンク
高速道路ネットワークが結ばれた地域では、ストック効果が生まれてきています。ストック効果とは、整備された社会資本が機能することによって、継続的に中長期的に得られる効果のことです。東九州自動車道が連結することにより企業立地が進んだり、新東名高速道路が整備されたことにより、並行する東名高速では9割の渋滞緩和効果が出たりしています。また、近年大型観光クルーズ船の寄港が急増しています。山陰自動車道が順次整備されたことにより、島根のみならず鳥取や広島北部地方にも外国人観光客が訪れるようになりました。東日本大震災や熊本地震の際にも、高速道路が災害支援、復旧・復興に役立ちました。
しかしながら、我が国は全国の高速道路1万4千キロ計画の内ミッシングリンク(未整備で途切れた区間)があり、整備率は8割をようやく超えたところです。公共投資の予算確保のためにも、2月27日(月)は衆議院で締め括り質疑が行われ、来年度予算案が可決され、参議院での審議が始まります。年度内成立を目指してまいります。
●首都圏三環状道路の一番外側、圏央道
先進国と比較して、東京や名古屋、大阪などの大都市部での環状道路がまだまだ整備されていません。
2月26日(日)に、圏央道(首都圏中央連絡自動車道) の茨城県区間(境古河IC~つくば中央ICの28・5キロ)が、開通しました。国土交通省とNEXCO東日本(東日本高速道路株式会社)が共同で事業を進めていたもので、構想から30年、総事業費は約3兆円で、首都圏の三環状道路の一番外側の約9割の270キロが開通したことになります。これにより、神奈川・東京・埼玉・茨城・千葉の5都県、東名・中央・関越・東北・常磐・東関東の6つの高速道路が繫がりました。
あわせて、我が国で初めて高速道路に、誰でも分かりやすく道路名を理解してもらうために、ナンバリング標識が設置されました。圏央道は「C4」、東北道は「E4」、常磐道は「E6」となります。今後、順次全国に拡大される予定です。

●開通により期待されるストック効果
圏央道の9割開通により、国土交通省によると次のようなストック効果が生まれることが予想されています。
【成田空港から関東各地の観光地へのアクセスが向上】○ 成田空港から日光・那須、富岡製糸場、川越、秩父・長瀞などの観光地へのアクセスが向上します。観光周遊の促進が期待されています。
都心経由に比べ、渋滞のリスクが減少し、時間短縮により、成田空港から秩父・長瀞までの所要時間が最大20分短縮されます。ルートを圏央道経由に変更を検討しているバス会社もあり、より多くのルートが選択可能となり、渋滞や事故等による通行止めを回避することができます。
【沿線の大型物流施設約1,600件、生産性向上が加速】○ 圏央道(東名高速~東関東道)沿線に立地する大型物流施設1,586件において、生産性向上が加速する可能性があります。
○ 茨城県は、工場立地件数3年連続(H25~27)全国第1位で、区画整理事業等の取組も進んでおり、更なる企業立地に期待が出ています。
http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000789.html
日本経済新聞社が1都4県に圏央道沿道への企業進出状況を聞き取り調査したところ、平成23~27年度の5年間で食品や自動車関連のメーカー、物流会社を中心に工場や物流施設などの立地は計523件に上ったとのことです。平成28~32年度の今後5年間も計520件を見込んでいます。日本総合研究所の試算による、今回の開通後の圏央道の経済効果は、多様な業界で渋滞緩和による販売機会が増えるなど年間2,000億円弱に上るとのことです。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO13391240W7A220C1NN1000/
物流や観光等の地域経済の振興に繫がり、防災や救急救命の「命の道」にしていくためにも、引き続き公共事業の投資促進に向けて、力を尽くしてまいります。
私は、わが国の伝統的な精神、智・仁・勇の「三徳」に基づき、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」をモットーに、全ては国家国民のために、日々全身全霊で取組みます。



