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四天王寺で「子ども食堂」を語った~お寺こそが、そもそも「サードプレイス」

■四天王寺で「子ども食堂」を語った

先日、大阪の代表的なお寺である四天王寺の職員研修で講演する機会を得た。

僕は以前より、「宗教こそ貧困支援を」と思っており、当欄でも触れたことがある(宗教法人こそ、子ども食堂と子どもシェルターを)。四天王寺といえば日本のお寺のなかでも古いもののうちのひとつであり、その敷地面積も広大だ。

その四天王寺で「子ども食堂」が実際に運営されるかどうかはさておき、日本の寺社を代表するひとつのお寺で、宗教こそが貧困支援の主役と語り始めることに意義があると僕は思い、その通りのことを当日は語った。

だいたい70名以上はいたように見えた職員や僧侶の方々には非常に熱心にお聞きいただき、僕の話が終わったあとも若手の僧侶の方が子ども食堂の可能性について少し話されるなど、非常に手応えを感じた。

お供え物を貧困支援に回す「おてらおやつクラブ」の取り組みが最近知られるようになってきたが、それは仏教の貧困支援としては始まりに過ぎないと思っている。

やはり、上記引用記事に書いたように、子ども食堂や子どもシェルター等の物理的資源を用意してこその宗教法人による貧困支援だと僕は思うのだ。

そうした貧困支援に宗教が乗り出すと、宗教法人への税的優遇措置も市民の理解を得ることができると思う。

■コミュニティ+貧困支援+文化

子ども食堂には「コミュニティの創出」と「貧困支援」の2種類があると以前僕は書いた(「おとなをパチンコに行かせない『子ども食堂』」を)。コミュニティの創出の一効果として「文化」による支援もあり、それはたとえば、「カフェ」(「カフェ」でハイティーンを救おう!!)や「ボブ・ディラン」(子ども若者の「ボブ・ディラン」を見つけてあげよう~祝ノーベル文学賞)などがある。

物理的場所に「文化」が加わり、そこにソーシャルワークが介入すると、重層的な「子どもの居場所」が形成される。

現在、NPOや市民団体を中心に運営される子ども食堂は、どちらかというと「コミュニティの創出」を模索しており、そこにソーシャルワークや文化的アイデアを混入させることはこれからの課題のようだ。

これら、「コミュニティ+ソーシャルワーク(貧困支援)+文化提供」という3本柱こそが子ども食堂的社会資源に求められるものであり、四天王寺でも僕はそこを強調した(僕の法人も取り組む「高校生居場所カフェ」事業はそれが実践できているという点では、子ども食堂と学校内居場所カフェは意義がかぶる高校居場所カフェに学校ソーシャルワーカーもいたりする「学校イノベーション」)。

■お寺こそが、そもそも「サードプレイス」

講演当日の四天王寺には、外国人観光客の姿が見られたものの、大阪のど真ん中にあるお寺とは思えないほどの落ち着いた雰囲気がただよっていた。

地下鉄谷町線の四天王寺夕陽丘という駅から歩いてすぐの四天王寺の中には、くつろげる休憩所などもあり、ここで何らかの社会資源が構築できれば最高だろうと僕は空想した。

たとえ四天王寺でそれがムリでも、まちなかの寺社で、子どもやその親達が気軽に歩いてきて、食事までとはいかないでも、お団子や抹茶を食べて飲む。それで、なんとなく救われる。

つまり、お寺こそが、そもそも「サードプレイス」であるかもしれないのだ。

イエスの活動や親鸞の活動を思い出すまでもなく、そもそも宗教こそが現世における最も困った人々に手を差し伸べてきた。戦後70年間はラッキーにも中流層が分厚くなる時期だったが、これから50年以上は我が社会は人口減少し階層化する。そして、いまはまだなかなか見えにくい貧困層ではあるが、社会内に4~5割ほどの「下流層」が存在することが当たり前の了解事項になるだろう。

そのとき、黎明期どころか実は「衰退期」にもう入った(それについては別に書きますね)かもしれないNPOが、そうした下流層支援の中心を担うのはあまりに重荷だ。

戦後70年、ある意味マニアックな存在でよかった(「葬式仏教」等)宗教が、特に日本ではその中心である仏教が、貧困支援の中核を担う時期に来ていると僕は思う。四天王寺での講演のあと語り合った若手僧侶の情熱から、そうした期待を抱いてもいいと僕は思っている。★

※Yahoo!ニュースからの転載

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