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鉢呂吉雄が経産相に「起用された理由」を推測する

私は何かにつけてうがった見方をするタイプである。それは元来の性格でもあるわけだが、とくにマスメディアが報じるニュース(=権力による発表情報)については、つねに言論操作の疑いをもって見るように心がけている……。



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かくもさまざまな言論操作



そこで、まずはコメント欄にもいただいた前エントリーについての世田谷弦巻の件について追記しておくと(pc4beginner様、コメントありがとうございしまた)、これが福島由来のものではなかったことは大変良かったと思う(世田谷の区長が保坂展人氏だったことも幸いで、区長、あるいは市長選びの重要性を再確認する出来ごとだった)。
ただ、なんとも不思議な一件だとは思う。

横浜でストロンチウムが検出されたのとほぼ同時だったのは偶然だろうが、結果的に弦巻の放射能が福島とは関係なかったことで、なんとなく横浜のニュースも霞みつつあるように見えるのは気のせいか。また、この弦巻のお宅に住んでいる方が、高齢者であったことで、「放射線量が高くても健康被害にはつながらない」というイメージをそれとなく拡散させることができたようにも感じる(実際、世田谷区在住の知り合いがそう言っていた)。

つまり、今後、起きるであろう重大な健康被害について、福島との因果関係を否定できる材料が一つ増えたわけで、少なくとも政府や東京電力にとっては「悪くない」出来ごとだった。

もちろん、今回は偶然だったわけだが、しかし相手はどんな出来事も利用することばかり考えていることは間違いないわけで、このニュースの「使われ方」は今後、注意する必要があると私は思っている。

そして、今一度、改めて確認しなければならないことは、福島第一原発の破局事故を原因とする広範囲に及ぶ前代未聞の放射能汚染は現在進行形であるということだ。



・小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ
10月13日 どうにもならない現実を説明する責任が国にも東京電力にもマスコミにもある。 小出裕章(東京新聞こちら特報部)


さて、本日はうがった見方をもう一つ書きたいと思う。
ブログ「ざまあみやがれい!」さんのエントリーで知ったのだが、上杉隆氏の「ニュースの深層」という番組に鉢呂前経産相が出演していた。









これを見てわかるのは、鉢呂氏が原発に対して真っ当な考えを持っていることである。

それもそのはずで、この人は経産省の役人だった原発推進派の高橋はるみと2003年に北海道知事選で争い、原発に慎重な立場を表明して僅差で敗れているのだ。

そこで浮かぶ私の最大の疑問は、そんなことは百も承知のはずの野田佳彦が、何故に自らの政権の方針(それでも原発推進)と異なる人物を経産大臣に任命したのかということだ。

マスメディアの政局解説的には、それは鉢呂が旧社会党出身であって、組閣の際の派閥均衡の結果ということになるのだろう。あるいは、国民の反原発、脱原発への機運に一定の配慮をしたという解説もあり得るかもしれないが、それにしても経産省的にはあってはならない人事である。

とすると、何か他の意図があったのではないか?と私なんぞは思ってしまう。
そこで以下にうがった見方を書くと……



・野田の本心(=権力の総意)は枝野を経産相にすることだった。しかし、野田内閣発足時に枝野を起用すると、3・11後の経緯からして相当な非難、批判を浴びる。そこで、ワンクッションを入れることにした。



・その経産相は誰でも良かったが、あえて鉢呂を選んだ。それは対外的に原発に慎重な姿勢を示している人物を起用することで、野田政権の本心を多少なりとも糊塗できるということが一つ、もう一つはどうせすぐに交代させるのであれば面倒くさい反原発派を起用して失脚させると一石二鳥になる。



・経産相交代の機会は折を見て、、、と思っていたら、鉢呂が早速「総合資源エネルギー調査会」の人選に手を突っ込んできたため(反原発派の数の大幅増員)、あわてて失言騒動をでっち上げて引きずりおろし、予定通り枝野を後任に据えた。



もちろんこの推測に根拠などない。しかし、この国の権力というのは、そのぐらいのことはやると私は思っている。
実際、鉢呂の後任が枝野になった時に個人的には強い違和感があったが、マスメディアは何の批判もせず「安定感がある」などと解説していたと記憶している。

「それにしても、うがち過ぎだろ。現に、枝野は九州電力のやらせメール問題でも、退任しない九電社長を強く批判していたではないか」
とおっしゃる向きもいるだろう。それについて言えば、枝野は「批判しているフリをしているのではないか」と私は推測するのである。



・八木啓代のひとりごと
九州電力第三者委員会が突きつけたもの

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