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警察庁の尽力と将来への課題

警察庁長官、遺体の確認作業に全力 (3月20日毎日放送ニュース)

 今回の震災で大勢の方の遺体が見つかっていることを受け、警察庁の安藤隆春長官は、検視を担当する警察官を増やすとともに、法医学を専門とする医師会にさらに協力要請するなど、警察として遺体の確認作業に全力を挙げて取り組みたいと述べました。

 「津波に飲み込まれた方々で、被害にあわれた場所を遠く離れて発見されたり、中には近隣者や地域ごと津波に流された犠牲者の方も多く、そうした理由で検視、身元確認は困難を極める作業となっておりますし、さらなる増強が必要となれば、全国警察、一層の協力体制を強化していく」(警察庁 安藤隆春長官)

 安藤長官は20日、遺体の取り扱いについて極めて困難な状況であるとの認識を示したうえで、遺体の収容活動や検視のため、検視担当の警察官を増やしたり、法医学会との協力を強化するなど、警察として全力で取り組む姿勢を強調しました。

 また、中野国家公安委員長は、被災者への義援金を名目にした詐欺行為や被災地での窃盗が横行していると指摘。他県から制服警察官やパトカーの部隊を派遣して被災地の警戒体制を充実させるなど、取り締まりを強化する方針を示しました。

 また、避難所で過ごす人からの相談を受け付けるため、女性警察官を多く動員し、被災者の不安を取り除く活動に引き続き全力を挙げて取り組んでいきたいとしています。

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6800体の検視終了=遺族も被災、身元確認難航―警察庁
2011年03月20日20時58分 時事通信社

 警察庁は20日、同日午前10時現在で、東日本大震災の犠牲者約6800人の検視を終えたと発表した。このうち身元が確認できたのは52.2%、約3550人。同庁は「犠牲者が多数いる上、地域ごと津波に流されるなどしており、検視、身元確認は困難を極めている」としている。

 同庁によると、遺体の身元は、遺族や親族との対面や、死亡時に所持していた身分証明書などと照合して確認することが多い。

 しかし、被害が甚大だった岩手、宮城、福島各県では、津波に流され、自宅と離れた場所で発見される遺体が多数あり、遺族や親族が被災している場合は、遺体との対面も難しいのが現状だ。

 警察当局は、各都道府県警からの応援組も含め計1100人体制で検視や遺族の対応などをしており、後で身元が確認できるようDNA型や指紋も採取。日本医師会など3団体にも医師や歯科医師計55人の派遣を要請し、地元の医師らとともに死亡確認の書類作成などに当たるよう依頼している。 


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警察庁は、今回の震災で、法医学会や医師会、歯科医師会と緊密に連携して活動している。これは、私の知る限り、初めてのことである。

日本法医学会では、阪神大震災の後、再び大災害があった場合に備え、マニュアルを作成していた。しかし、実際にこのマニュアルを元に活動したことは、これまでなく、本当に警察庁などと連携できるのか、不安があった。

今回の震災では、昨年から設置されている検視指導室が中心となり、各県警への検視官派遣の指示や、法医学会などとの連携を行っている。私たちが岩手に派遣されたのも、その一つである。今日も私たちの同僚2名がこうした手続きによって派遣されることになっている。

こうした、法医学会との連携だけでなく、各県警からの検視部隊の派遣も、はじめてのことだと聞くが、検視指導室あってのことなのだろうと痛感している。この部門の功績は将来しっかり認めるべきであるし、この部門は絶対になくなってはならない。

一方、準備期間があまりに短すぎたような気もしている。ニュージーランドの地震の報道でもあったように、あちらの国では、このような大災害があった場合、インターポールの基準に従って、DNA用の資料採取や歯科検査記録の作成が行われる。しかし、現在日本で行われている歯科検査の記録は、非常に古いタイプのもので、インターポール基準を満たしてもいない。古いタイプのものでは、いちいち、検査記録を人の手で照合していく必要があるのだが、新しいものは、パソコン入力と照合によって、迅速な照合が可能となっている。また、新しいものは、日本人が記載しようが、外国人が記載しようが同じになるのだが、古いものでは、外国人は記載できようもない。そのため、海外から支援が来ても、一緒に活動することができなくなっている面もある。

今後、検視指導室を中心に、日本の身元確認作業のあり方をしっかり作り出し、事前に訓練などを行って準備しておくべきだろうと思われる。

とはいえ、今はそんなことを言っている場合ではないだろう。準備をしていなかった今となっては、国際基準の歯科記録を作成するなど、不可能に近いし、気合で乗り切っていくしかない。

当初、検視さえ、終了できるのか心配したが、9日間で7000近くの検視を終えたようなので、こちらは、全国の検視官を集めたことで、終点が見えてきたようである。一方で検視指導室がなかったらと思うと、ぞっとする。

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