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天宮1号の打ち上げ

中国の宇宙ステーション開発の一歩となるモジュール「天宮1号」が29日午後9時16分(日本時間同10時16分)、内蒙古自治区にある酒泉衛星打ち上げセンターから無事打ち上げられ、同25分には予定の軌道に入りました。

この中国の宇宙ステーション開発については、当ブログでも昨年の11月に取り上げました。あのころに発表されたロードマップは現在も、大筋に変更はありません。

ただ、中国にとって誤算だったのは今年8月18日、衛星「実験11号04星」の打ち上げに失敗したことです。この衛星の打ち上げ成功を見てから8月末に「天宮1号」の打ち上げが行われる予定でしたが、これを受けて急遽延期となりました。

牛紅光中国有人宇宙プロジェクト副総指揮・総装備部副部長は27日にメディアの取材を受けた際、「打ち上げ延期の理由は『実験11号04星』の打ち上げ失敗の原因となった運搬ロケット『長征2号C』と、今回『天宮1号』の打ち上げに使用される(た)運搬ロケット「長征2号F」とは同じ系列のものであるため」と説明しました。

牛紅光副総指揮の説明によると、衛星「実験11号04星」の打ち上げ失敗後は9月10日まで、現場での「天宮1号」の準備作業をストップさせていたとのこと。しかし9月18日に改善後の「長征3号B」にて通信衛星「中星1A」を打ち上げ、これが成功したことで「ロケットは改善された」と説明しており、この通信衛星の成功で中国政府は「天宮1号」の月末の打ち上げを固めたようです。

計画では、この「天宮1号」の打ち上げに続き、宇宙船「神州8号」「神州9号」「神州10号」が相次いで打ち上げられることになっています。すでに「神州8号」の打ち上げに使用される運搬ロケット「長征2号F」は酒泉衛星打ち上げセンターに到着しており、11月の打ち上げに向けて準備作業が急ピッチで進められているとされています。これらの宇宙船は宇宙空間で、「天宮1号」とのドッキングが行われることになっています。

昨年のロードマップによれば「8号」「9号」は無人の宇宙船になる予定だったのですが、今回牛紅光副総指揮は「『9号』については、『8号』の状況を見て無人にするか、有人にするか決める」と説明しており、前倒しで有人宇宙ステーション建設を行う可能性を示唆しました。

当然のことながら、打ち上げには胡錦濤総書記を初めとした中共中央政治局常務委員9人全員が観覧しました。温家宝総理、賀国強紀律検査委書記が酒泉打ち上げセンターの現場で、残りの常務委員は北京の管制センターで観覧したわけですが、軍とは直接関係のない部門担当の両氏が現場で観覧し、それぞれ中央軍事委主席と副主席という軍の重要ポストを務めている胡錦濤総書記と習近平国家副主席は北京で見物というのは、少々違和感が残るところです。

というのは江沢民時代から、このような国威発揚の時にはトップの指導者が現場で観覧というのが常だったからです。せめて習近平国家副主席ぐらい現場で参観しても・・と思うのはわたしだけでしょうか。

国慶節だから・・でしょうか。いろいろ考えてしまうところです。

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