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どのように生き、死ぬか。日本人としての生き方そのものを見直さないと、医療や介護の問題は解決しない - 「賢人論。」第32回(後編)上念司氏

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医療や介護の問題も、まずは生き方そのものから考え直すところから

みんなの介護 上念さんご自身は、いざというときのためにご家族に意思を伝えたりなさっているのでしょうか?

上念 私は、家族のことに関しては本人の意思に任せる、と言っています。「家族のことになると延命治療をしないなんて…」と言っている人は、いい人ぶっているんですよ。本人がそうしたいのなら、そうするしかないんです。助からないんだったらね。

みんなの介護 死はリスクを伴うもの、延命することは安全、といった思い込みから来るものでしょうからね

上念 “実は延命治療にもリスクがある”ということをきちんと理解していかないと。“延命治療が絶対”だと思っている人って、医師の手にかかって“治療”すればどのような医療でも安全だと思っているのかもしれませんが、いい人になろうとする人がたくさんいると、本人はどんどん不幸になっていく。それが現実です。日本人って、昔はわりとリスクテイカーだったはずなんですけどね。

みんなの介護 いつ頃まではそういった傾向があったんでしょうか。

上念 やはり戦前までじゃないでしょうか。最近よく耳にする“伝統的な家族観”って、戦後の高度経済成長のときに生まれた変な幻想から来たんでしょうね。実際は、伝統でも何でもないんですよ。

みんなの介護 核家族で、お父さんが働きに出てお母さんが専業主婦というのが主流だった。

上念 それは1950年代に生まれた価値観であって、大正時代までは夫婦共働きが当たり前だったんですよ。本来、日本の伝統的な家族観は夫婦共働きだったんです。

医療や介護の問題も、働き方を含めた生き方そのものから考え直さないといけないと思います。まずは運動を含めた生活習慣、精神に関する考え方、それから、「どのように生きたいか」というところから考え直すべき時期に来ていると思いますね。

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