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- 2017年02月08日 10:00
「共謀罪」は必要か 賛成派の板橋功氏の主張は飛躍ばかりが目立つ
朝日新聞の2017年2月7日付朝刊に「「共謀罪」は必要か」と題して、平岡秀夫氏(弁護士、元法相)が反対、板橋功氏(公共政策調査会研究センター長)が賛成とそれぞれの立場から論じています。
平岡氏の主張は、私も共謀罪に反対する立場だからということもありますが、非常に論理明快でわかりやすいものです。
しかし、板橋氏の主張は、あまりに飛躍が大きすぎて、何故、「共謀罪」なのかということが全く伝わってきません。
(板橋氏という方については、今回、この朝日新聞の記事で初めて知りました。何故、朝日新聞が賛成派としてこの板橋氏を選んだのかはよくわかりません。)
板橋氏の主張の骨子は次のとおりです。
①「国際組織犯罪防止条約」はテロ防止のためテロ情報を得るために必要だ。
しかし、この条約に加盟しただけではテロは防止できない。
②この条約の締結にあたっては、共謀罪か組織犯罪参加罪のどちらかを制定しなければならない。
共謀罪の方が権利侵害の度合いが少ない。
③「テロ等準備罪」はいろいろと歯止めがあるので問題はないし、あっても国会で議論すれば足りる。
④五輪はともかくISに日本は名指しされている。
国際組織犯罪防止条約締結のためには共謀罪が必要という論理は政府側からも出されていますが、そもそも関連性はありません。
義務づけられているというのは政府の一方的な説明だけで、条約締結国においては共謀罪でなければならないというような認識はありません。
政府答弁も同じなのですが、根本的に何故、この条約と法律によってテロが防止できるのかということが具体的な説明が一切、欠落しているというのが一番の大きな問題なのです。
こういった捜査方法によって端緒をつかみ、そして具体的な証拠を得て、この段階(共謀の準備行為)で逮捕するのだ、というものがありません。例として上げられている預金を引き出す、レンタカーを借りるが準備行為として上げられていますが、これをいかなる前提のもとに逮捕するのかということです。
しかも現行犯でなければ後日、預金を引き出した後、レンタカーを使った後に証拠をそろえて逮捕状の請求をすることになりますが、テロを防止するためには預金引出後の遠くない時期に逮捕ということができなければ共謀罪は必要ありません。
要は普通にテロのための準備(爆弾の製造のための原材料の入手など)があれば当然、現行法でも逮捕できます。それ以前の段階、預金を引き出したり、移動のための車を借りれば準備だというのですが、捜査機関はどの段階で捜査を開始するのでしょうか。その方法は何ですか。たれ込みですか、それとも盗聴ですか。
ISに狙われていると言ってみても、安倍政権が米国に追随して集団的自衛権の行使だ、戦闘地域への海外派兵だなんてやっているから狙われているということを全く無視した立論は問題で、テロを防ぐため(だけではありません、「等」にはテロ以外のすべてが含まれます)にとにかく怪しい行為があれば捜査の対象としてしまうということに共謀罪の本質があるわけです。
米国トランプ大統領が中東など7カ国からの入国禁止の大統領令を出しましたが、その理由がテロリストの入国を阻止するというものですが、これがテロ防止には何の役にも立たないだけでなく、かえって反米感情を醸成していることは、今や誰の目からみても明らかなのですが、テロの発生を防止するためには何が必要なのかという視点が完全に欠落し、感情にまかせた政策を実施しているという状況です。
トランプ氏の怖いところは本気でテロ防止に役立つと考えているところで、その点では安倍政権がテロを口実に使っているという点では180度違います。
あくまでテロは口実です。板橋氏の主張に全く説得力がないのはそのためです。
今回は、「共謀罪」を内容をほとんど変えていないのに「テロ等準備罪」とあたかもテロ名目しているだけなのは、誰も承知していることです。
「共謀罪がなければ東京オリンピックは開催できない それは共謀罪で「怪しい」というだけで国民をしょっ引くということ」
平岡氏の主張は、私も共謀罪に反対する立場だからということもありますが、非常に論理明快でわかりやすいものです。
しかし、板橋氏の主張は、あまりに飛躍が大きすぎて、何故、「共謀罪」なのかということが全く伝わってきません。
(板橋氏という方については、今回、この朝日新聞の記事で初めて知りました。何故、朝日新聞が賛成派としてこの板橋氏を選んだのかはよくわかりません。)
板橋氏の主張の骨子は次のとおりです。
①「国際組織犯罪防止条約」はテロ防止のためテロ情報を得るために必要だ。
しかし、この条約に加盟しただけではテロは防止できない。
②この条約の締結にあたっては、共謀罪か組織犯罪参加罪のどちらかを制定しなければならない。
共謀罪の方が権利侵害の度合いが少ない。
③「テロ等準備罪」はいろいろと歯止めがあるので問題はないし、あっても国会で議論すれば足りる。
④五輪はともかくISに日本は名指しされている。
国際組織犯罪防止条約締結のためには共謀罪が必要という論理は政府側からも出されていますが、そもそも関連性はありません。
義務づけられているというのは政府の一方的な説明だけで、条約締結国においては共謀罪でなければならないというような認識はありません。
「「共謀罪」の口実 破たん」(赤旗新聞2017年1月26日)要は政府が勝手に条約を締結していないだけなのですが、その点はさておくとして、テロ防止のためには国際組織犯罪防止条約も共謀罪も必要だというのですが、この法律によって具体的にどのようにしてテロの発生が防止できるのかということが全く伝わってきません。
「安倍晋三首相は参院本会議で25日、今国会で提出を狙う「共謀罪」(テロ等準備罪)法案について「テロを防ぐ『国際組織犯罪防止条約』を締結するため」と説明しながら、187カ国・地域が結んだ同条約によって「新たに国内法(共謀罪)を整備した国は、ノルウェー、ブルガリアがある」と述べ、2カ国しか示せませんでした。日本共産党の小池晃書記局長への答弁。
国際組織犯罪防止条約は2003年5月に国会が承認したものの、政府は「条約を実施するための国内法」がないとして締結していません。」
政府答弁も同じなのですが、根本的に何故、この条約と法律によってテロが防止できるのかということが具体的な説明が一切、欠落しているというのが一番の大きな問題なのです。
こういった捜査方法によって端緒をつかみ、そして具体的な証拠を得て、この段階(共謀の準備行為)で逮捕するのだ、というものがありません。例として上げられている預金を引き出す、レンタカーを借りるが準備行為として上げられていますが、これをいかなる前提のもとに逮捕するのかということです。
しかも現行犯でなければ後日、預金を引き出した後、レンタカーを使った後に証拠をそろえて逮捕状の請求をすることになりますが、テロを防止するためには預金引出後の遠くない時期に逮捕ということができなければ共謀罪は必要ありません。
要は普通にテロのための準備(爆弾の製造のための原材料の入手など)があれば当然、現行法でも逮捕できます。それ以前の段階、預金を引き出したり、移動のための車を借りれば準備だというのですが、捜査機関はどの段階で捜査を開始するのでしょうか。その方法は何ですか。たれ込みですか、それとも盗聴ですか。
ISに狙われていると言ってみても、安倍政権が米国に追随して集団的自衛権の行使だ、戦闘地域への海外派兵だなんてやっているから狙われているということを全く無視した立論は問題で、テロを防ぐため(だけではありません、「等」にはテロ以外のすべてが含まれます)にとにかく怪しい行為があれば捜査の対象としてしまうということに共謀罪の本質があるわけです。
米国トランプ大統領が中東など7カ国からの入国禁止の大統領令を出しましたが、その理由がテロリストの入国を阻止するというものですが、これがテロ防止には何の役にも立たないだけでなく、かえって反米感情を醸成していることは、今や誰の目からみても明らかなのですが、テロの発生を防止するためには何が必要なのかという視点が完全に欠落し、感情にまかせた政策を実施しているという状況です。
トランプ氏の怖いところは本気でテロ防止に役立つと考えているところで、その点では安倍政権がテロを口実に使っているという点では180度違います。
あくまでテロは口実です。板橋氏の主張に全く説得力がないのはそのためです。
今回は、「共謀罪」を内容をほとんど変えていないのに「テロ等準備罪」とあたかもテロ名目しているだけなのは、誰も承知していることです。
「共謀罪がなければ東京オリンピックは開催できない それは共謀罪で「怪しい」というだけで国民をしょっ引くということ」



