- 2017年02月05日 18:53
J-POPは日韓関係を救うか
2/2■異なる魅力、そして・・・
韓国で日本のミュージシャンがこんなに注目を集めるようになった理由は何だろうか。単に一部のミュージシャンたちの活躍のせいなのか、それとも韓国でJ-POPそのものの人気が高くなってきたせいなのか。業界の専門家らはK-POPの市場と密接な関連があると見ている。ダンスに特化したアイドルグループが引っ張って行くK-POP。韓国のアイドルグループは自国で「韓流を率いる存在」として讃えられるが、韓国人すべてがアイドル系が好きなわけではない。歌い方や舞台のコンセプト、ダンス、歌手一人ひとりのイメージなどお互いに重なる部分が多いこのアイドルの存在は一部の韓国人たちに「意味のない」相手かもしれない。そして、その代わりにJ-POPに定着したという見方もある。
しかし、このような説明だけでは1990年代から(やっと)継いできたJ-POPの人気が急上昇して来た理由を説明することはできないだろう。答えは先に言及した成功的なケース(SPYAIRとSEKAINOOWARI)の秘密にあった。
韓国で彼らのアルバムを販売したソニーミュージックやコンサートを企画した人に取材した結果、成功の手がかりは韓国のファンたちを忘れずコミュニケーションを取ろうとするミュージシャンたちの努力であった。ソニーミュージックの関係者は「音楽はいくら商業的にアプローチするとしても、結果的に音楽を好んでくれて、聞いてくれる人たちがいなければならない。特に、(ファンたちの熱情に)持続的に恩返しをしてくれるようなアーティストが現れてこそ、底辺が拡大する」と話した。
他の関係者も韓国に進出した直後にすぐ単独のコンサートができなくても持続的に韓国を訪問し、ファンクラブとの関係をよく作るなどミュージシャンのたゆまぬ対応が必要だと語る。SEKAINOOWARIの公演を企画したライブ・ネイション・コリアも「ミュージシャンが韓国を含め国外の活動に力を入れている(からいい結果が出る)」と指摘した。 ライブ・ネーション・コリアの関係者は来韓の日程を1日追加したことについて「アジアで活動を広げようとする計画を持っていたミュージシャンと韓国のファンたちの高い関心が的中した」と説明した。
■まだ壁はあるが・・・
約20年間、韓国でJ-POPを消費してきた筆者としてこのようなニュースはショックだったが、同時に嬉しいことであった。しかし「オタクだけの祭り」というイメージが強い日本の歌手のコンサートがこれから継続して成功的に開催されるかどうかは不透明だ。そして彼らのアルバムが韓国市場の主流となる可能性はもちろん低い。韓国政府がいきなりJ-POPの放送を許可しない限り、急なファンの増加は難しいからだ。しかも両国の関係が最悪の今は、文化交流の機会も減る見通しだ。
両国の関係が悪化するに従って日韓の交流が少なくなれば韓国でJ-POPのファンは減少する可能性が高い。韓国政府が特定の国から輸入するドラマや音楽を完全に禁止することはないと思うが、個人的にJ-POPがタブーになるかもしれない。今も韓国のJ-POPファンの中には、自分が好きな歌手を人の前で話さない場合が多い。相手が日本やJ-POPについてどんな考えを持っているのか不明なら、意見の表明は危険なことだ。ライブ・ネイションの関係者はこれに対してこう語った。「日本の音楽にはまったマニアはかなり多いが、彼らは自分が日本の音楽を聞くという事実を他の人に明らかにしない。そのために(日本の歌手の)コンサートの需要に対する予測をすることが英米のポップ歌手たちに比べてかなり難しかった。」
「文化の交流をもとに両国の未来を志向する関係を作っていく」という主張は、両国の関係をめぐる様々な懸案を無視する理想論だとよく批判される。少女像の問題など、両国のトップの決断があったにもかかわらず、解けない問題はまだ山ほどある。20年前も今も、そして20年後にも、韓国と日本の若者は過去から自由ではないだろう。でも排斥よりは交流を、憎悪よりは愛を選択する人が増えることを希望する。
「私たちの国籍は違っても、音楽を通じて仲がよくなったらいいと思います。」韓国のファンにこう声をかけた、ある日本のミュージシャンの一言が現実になる日はいつ来るのだろうか。
- NEXT MEDIA "Japan In-depth"
- ニュースの深層を一人でも多くの人に届けたい。



