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副業解禁に零細企業経営者として期待すること、懸念すること

長時間労働への批判が高まっており、上限規定を定める方向に世の中動きつつあるような印象です。

手に職系の私としては、100歳人生が到来して働く期間が今後一層長くなるであろう時代に、法律で厳密に上限時間を規定して1度でもそれを破れば法律違反というような厳格運用を長時間労働撲滅派の方々が主張しているのだとすると、その主張には同意するのは難しいかな、、、と考えています。

わたしの場合は、これまでの30年の労働者人生の中でかなり長時間労働をした時期もあれば、そうでない時期もあったりして、それぞれに自分の成長には何かしら役に立っていると思うから、40年、50年というスパンで見たときに、かなり忙殺モードで過ごさねばいけない時期もあるだろうし、その経験が自分の能力を伸ばすことに貢献する場合も想像できるからです。

■100歳人生と中小・零細企業

リンダグラットンが指摘する100歳人生の時代で下手すると100歳近くまで働くような社会になった場合、会社寿命よりも労働者として生きる期間のほうが長くなり、このような社会では、これまでの日本における終身雇用の考え方は成り立たない社会が不可避な現実として訪れようとしています。

LIFE SHIFTに書かれている100歳人生のモデルを表にしてみるとこんな感じかな、、、と

画像を見る

こうやって見てみると、それなりの長期間働く従来モデルに近い部分もありますが、5年~10年くらいで入れ替わる職業期間が幾つか想定されることが見えてきます。

これを、中小・零細企業は、安定性などの面で大企業に太刀打ちできないけれど、上記のような5年~10年の職務経験の中で、その人の小さい組織での職務適性や独立・企業、はたまたフリーランスでのパラレルキャリア形成に向けた可能性検討期間の職場としては、何かしらの価値貢献ができるのではないか、と考えることはできないでしょうか。

■副業解禁への期待

企業規模を問わず多くの会社が人材不足に悩まされているようで、わたしの会社も例外ではありません。

ちなみにうちのような小さい組織の場合、そこには労働人口減少という外部要因もありますが、零細会社としての宿命というか、経営者が組織化を志向していなかったり、就職先として魅力ある職場作りをしてこなかったツケが回ってきている内部要因もあるとわたしは考えています。

大多数の労働者が大手・安定志向であるとするならばうちのような零細会社で働きたいという人を見つけるのはどんどん難しくなってきます。

ですが、前述のような100歳人生時代になって、大多数の人が複数の職場経験を持つ時代になれば大手・安定志向も少しは変わって来てほしいものですが、そんな中で働き方改革の一環で副業を認める企業に注目が集まっているようです。

現在弊社では、フルタイムの勤務ではなく限定的な出社日数および時間設定をしながら、いわば限定社員的な仕組みで運用業務を回していたりします。

これはフルタイムでの人材確保が難しいという現実から苦肉の策で編み出したもので、管理面としては、フルタイムの方にお願いしたいと考えることもあるのですが、この方式の場合には業務標準化を常に意識することで属人化のデメリットを回避できる効果もあります。

そしてこの仕組みであれば、副業や兼業の方でも務めていただくことが可能ではないかとという点で、わたしは副業解禁への期待が膨らみつつあります。

■本業後の副業は残業扱い?

長寿命社会の到来は日本人が終身雇用の概念を捨てる必要を迫るかもしれません。

そんな時代になると、自分の職能を活かし、規模を問わず複数の職場で働くキャリア形成だったり、副業することがそれほど特別ではない社会が形成されるのではと推測されます。

ただちょっとこちらに気になる記事がありまして、それによれば1日8時間以上の労働には、副業であっても残業代として割増賃金が適用されるのだそうです。

本業終業後の副業バイト、法的に「残業」に該当=25%割増賃金を支払われなければならない | ビジネスジャーナル

この規定、フリーランス・個人事業主には適用されないとのことですが、そもそも長時間労働を批判する方々の主張の一つとして、人間の集中力や能力発揮できる時間を問題にしていたことも考えると、自分の集中力を使い切った人にわざわざ割り増し賃金を払って副業してもらうことへの疑問が浮かんできます。

ただし、主たる職場のほうでフレックスだったり、時短勤務で働く人ならこの問題も回避できる可能性があるかもしれません。

■いまいまできること

副業解禁が進んでもホワイトカラーの知識労働の分野で成果をあげるまでには、まだまだ工夫が必要になりそうです。

働き方改革が進めば、当然ながら企業に属さないという選択肢もある訳で、わたし自身も20代はフリーランス、そして30代に起業してここまで来ているだけにこちらの記事が気になります。

「フリーランス協会」設立、フリーランスやパラレルワーカーを支援、企業と一体で「働き方改革」実現

記事にもあるように、会社に長く雇用されていることが前提に社会保障制度が組み立てられている日本はいろいろ変化する必要があると思います。

労働人口の減少、機械が多くの仕事を受け持ち、そして平均寿命が100歳を超えるような時代が避けれない現実として到来します。

大きな変化はこれからでしょうが、それまでの期間においては我々のような小規模事業者は、一部の副業解禁企業であったりフリーランスの人たちとうまく連携しながらビジネス価値を創出する工夫が必要な気がしています。

P.S.

弊社の求人募集、在宅勤務制度の導入だったり、フリーランスの方との契約も含め検討してますので、もしご興味あればこちらも御覧ください。

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