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カダフィ、息子の死に疑惑、再調査 リビア(33)

リンク先を見る先に書いた カダフィ死亡 リビア(32) の延長記事。
状況が詳しく分かってくると同時に、肝心なカダフィ死亡についての疑問が湧き出してきた。(写真:自分の負傷を確かめるカダフィ)

当時、2011年10月20日朝8時半頃、シルトから脱出しようとしたカダフィ軍残存兵が75台(内11台が被弾)ほどの車両を連ねて脱出を試みた。それを米国無人機、仏の空軍が攻撃し、負傷したカダフィ、護衛6名が道路わきの土管の中に隠れた。空からの攻撃を確認した新政権軍が到着し一団を発見し(正午過ぎか)、護衛5名は射殺。カダフィの指示か、負傷した1名が投降の意思表示をし「ここにご主人様がいる。カダフィは負傷している!''My master is here, my master is here''''Muammar Gaddafi is here and he is wounded.''」と叫び、コンクリートの土管に潜むカダフィを発見した。その時彼は「私が何をした? 'What did I do to you?' 」「何が正義か悪か分かっているのか?'Do you know right from wrong」とかなり動揺した様子だったようだ。引きずり出された後、兵士が彼を暴行したという証言がある。その後映像は、車のボンネットに載せられ、降ろされてから血だらけの状態で兵士に連行されるところで映像は終わり、次の違う映像では、ホロ無しのトラックの上ですでに死んだと思われる状態が記録されているが、12時半頃、救急車の乗せられるまでは生きていたとのフランス人ジャーナリストの証言もある。現場には2台の救急車が到着していた。映像含む英文参照記事

この後、彼の死亡までにいろんな憶測がされている。
新政府側は「カダフィは捕まったあと銃撃戦に巻き込まれ、カダフィ側
画像を見るの弾が当たり死亡した」と言うものだが、この説明には無理がある。彼は搬送中の救急車の中絶命したと言われ、その遺体には、こめかみ、胃の部分、頭頂部に弾痕があり、腹部、頭部の銃弾には貫通したものもあると医師が言っている。これは流れ弾ではなく、至近距離で撃たれた事を証明し、救急車の中や、取り囲まれた外での説明は難しい。

次に、「彼は救急車内で隠していたゴールドの銃を抜き抵抗したので車内で殺された」というものだが、これは映像に上半身裸で、意識朦朧で歩かされている映像があり、大型拳銃をずっと隠し持っていたとは信じがたいし、隠れ場所で見つけたというこの銃を見せびらかす映像(写真)も残っている。また、車内で抵抗したので殴り殺したと言う説もある。

CBSニュース
リンク先を見るは「運び込まれた救急車中で、同乗していたカダフィの護衛兵がカダフィを不名誉な拘束から彼を守るために、自ら銃で殺害した」と推論を書いている。これだと、新政府側が、生かして連行しようとの意図とも矛盾しないがはっきりした証拠は無いし、この狭い救急車内で正確にこめかみを撃つ(遺体写真では左こめかみに銃痕)というのも疑問が多い。どうやら新政府NTCは、自分達は殺害していないという方向で決着したいようだ。(写真は救急車内のカダフィ)

当初は、新政権側兵士と思われる18歳の少年
Ahmed Shaibani.(上の写真の金色の拳銃を自慢する右の少年)が処刑したとのニュースも流れた。他にも、Sanad Al-Sadek al-Ureibiという兵士が、カダフィを殺害したのは自分だと主張しているが状況説明に疑問がある。,現在、カダフィの妻が、国連に調査を求めているようだ。1リンク先を見る0月21には国際人権委員会が死因に重大な関心を寄せ、NTC新政府に調査を求めている。識者は、今後殺害した犯人が見つかったとしても、今の新政権の指導力では有罪には出来ないだろうと見ている。

昨日公表されたカダフィの五男の息子Mutassim Gaddafi(左)の死にも疑問がもたれていて、彼は負傷してシルトで捕獲されたが、その時はタバコを吸ったり座って話もしていて、その映像が残っている。その後死亡が公表され、その遺体の腹部と首には、明らかに以前はなかった銃弾の跡があり再調査が叫ばれている。遺体比較写真のある参照記事 参照記事


画像を見る2011年10月21日:カダフィの後継者とも言われ、一番好戦的だった長男(あるいは次男)のSaif al-Islam Gaddafi がシルトから逃亡しズリタンの病院に居るのが確認された。ズリタンの過去記事:戦闘はZlitanで膠着か,,リビア ⑮ 未確認だが、負傷し、腕をなくしていると書かれているが新政府は公表していない。カダフィの2番目の妻で母親のSafia
のいるアフリカ西部アルジェリアAlgeriaに逃亡中だったと推測されている。参照記事 ほか。

2011年10月23日:22日の記事では、カダフィの遺体はミスラタにある。当初言われた宗教施設ではなく、スーパーの保冷室の床の上の安物のマットに置かれ、一般リビア人が列を成して見物している。相変わらずカダフィの最後については不明な点が多く、今後のリビアのためにも、違法行為が無かったの解明が必要だと言われ、そのため、いつ、どこへ埋葬するかは未確定となっているYOUTUBE映像 リビア再建に各国始動 リビア(34)

画像を見る2011年10月23日、軍の地域の司令官は「あまりに興奮した若い兵士が、彼を見た途端に処刑してしまった。我々はカダフィを生かしたかったが、若い兵士は平常心を失っていた」と発言している。このことは、NTC新政権が言う、交戦に巻き込まれてカダフィが被弾したと言う発表を否定するものだ。参照記事
この司令官の言うのは、カダフィ死亡の第一報と共に言われた「18歳の少年
Ahmed Shaibani.が彼を射殺した」と矛盾しない。(写真の少年、手にはカダフィのゴールドの拳銃)

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